■12月7日 準決勝、ファイナル進出者会見
31組のトップバッターはワイルドカード枠のダブルヒガシ。その前に準々決勝で敗退し、ベストアマチュア賞を受賞した現役大学生コンビ・ナユタがネタを披露したが、『M-1』そのものをテーマにした完全新作にもかかわらず驚きのクオリティで爆笑をさらい、準決勝を盛り上げた。「河本さんのほうやるんだ!」のくだりは本当にすごい。ナユタは舞台上でプロ入り&吉本入りを宣言。来年以降も『M-1』を盛り上げそうだ。
準決勝を終え、21時30分からは、みんな大好き進出者発表会見。ファイナル進出者発表の瞬間は、『M-1』におけるひとつのクライマックスといえる。
今年の発表順は、おそらくアルファベット順。1組目の発表前から、固く目を閉じて緊張しているヤーレンズ・楢原真樹が映し出される。
1組目、ダンビラムーチョ。自らのエントリーナンバーをハッキリ記憶していた原田フニャオは「エントリーナンバー、2千……」の途中から雄たけびを上げ、万感の思いを隠せない大原優一とハイタッチ。
2組目、カベポスター。昨年に続くファイナル進出に、2人とも小さく拍手しながら一礼する。喜びよりも安堵の表情に見えるのは、これまでのプレッシャーの表れか。
3組目、くらげ。「うおおおお!」と、この日いちばんの大声を上げた渡辺翔太の横で、杉昇はもう泣き崩れている。ファイナル初進出、おめでとうございます。準決勝いいネタだった。
4組目、マユリカ。「よっしゃ!」とガッツポーズする中谷と静かに天を仰いだ阪本のリアクションは対照的。4度目の準決勝をついに突破、ひたすらネタを書き続けてきた阪本の肩を中谷がポンと叩く。
5組目、モグライダー。「ありがとうございました」と「やった」の中間くらいのよくわからない声を発したともしげ、ワンテンポ遅れて万歳をする動作もどこかぎこちなく、ともしげらしい喜びの表現だった。芝大輔はクールにペコリ。
6組目、令和ロマン。結成6年目での初出場だが、もはや貫禄のリアクション。2人とも表情を崩すことなく、周囲に頭を下げてみせる。まずここまでは想定済みといった振る舞い。
7組目、さや香。昨年、優勝に手をかけた2人の状況は大きく変化し、テレビの仕事も爆増する中で「今年こそ優勝」のプレッシャーもかかっていただろう。やはり安堵の表情を浮かべた。
8組目、真空ジェシカ。率直に喜びを表現するガクの横で、川北茂澄は腕を組んで顔をしかめている。なんだかよくわからないリアクションだが、当日収録されたインタビューによると、この川北の表情は「がんばって早めのエントリーナンバーを取った(24番)のに、呼ばれるのが遅い」という不満だったそうだ。
9組目、ヤーレンズ。東京ライブシーンの番頭格がついにファイナル進出。楢原は手を合わせて天を仰ぎ、昨年のPVにおける「人生変わんねえなぁ!」発言でお馴染みの出井隼之介は全身を屈めて喜びを噛みしめた。後に、Xで「ちょっと変わりそうじゃん 人生」とポストしていた。