本日は生理前の不快な症状の原因とも言えるPMS(月経前症候群)についてご紹介します。この記事ではPMSの概要をはじめ、PMSを発症する原因や治療方法、PMSの種類、またセルフケアの方法についてもお伝えします。この記事をご覧いただくことでPMSと上手に付き合うヒントが見付かるかもしれません◎
生理前になると無性にイライラしたり、乳房が張ったり、急に甘い物が食べたくなったりなど、さまざまな不快な症状に悩まされる女性も少なくないのでは?これらの症状はPMS(月経前症候群)と言い、初潮を迎えた女性であれば誰でも経験しうる症状です。
この記事では、このような生理前の不快な症状に悩む女性に向けて、そもそもPMSとは?といった基本的な情報をはじめ、症状の種類や不妊との関連性、セルフケアの方法についてご紹介します。すでにPMSの自覚がある方はもちろんですが、そうでない方もぜひ一度ご覧ください◎
そもそもPMS(月経前症候群)とは?
すでに初潮を迎えている女性であれば、おそらく一度は聞いたことがある【PMS(月経前症候群)】という言葉。この記事の読者の中にも実際にPMSに苦しむ女性も多くいらっしゃることと思います。
そもそもPMSとは生理前に起こる心や身体の不調のことを言います。PMSの代表的な症状は以下の通り◎
心の不調
- ●イライラ
●急に泣きたくなる
●怒りっぽくなる(身近な人への八つ当たり)
●情緒不安定
●憂鬱な気分になる
●落ち着きがない
●いつも張り詰めた気持ち
●集中力の低下
身体の不調
- ●乳房の張り感・痛み
●肌荒れ・にきびの急激な増加
●体重増加
●下腹部の張り
●眠気または不眠(睡眠障害)
●疲れ・だるさ
●頭痛
●腰痛
●むくみ
●のぼせ
PMSの症状の種類はなんと200以上!?
PMSの症状は個人差があり、その種類は200以上にも及ぶと言われています。
婦人科では、これら不快な症状が生理前に始まり、生理が始まると消えていくような状況が三周期以上続き、さらに日常生活に支障が出るほど症状がひどい場合に、PMS(月経前症候群)と診断します。
心の症状が強い場合の診断
心と身体にさまざまな影響を与えるPMS(月経前症候群)ですが、特に心の症状が強い場合は、月経前不快気分障害と診断される場合もあります。
生理前に何か気になる症状がある方は、まずその症状を記録することから始め、症状が三周期以上続く場合は一度婦人科に相談されることをおすすめします◎
PMSの原因
生理周期と密接に関わるPMSの症状ですが、PMSの原因については、まだハッキリとは分かっていないのが現状です。ただ一説によると黄体期に分泌される女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の急激な変動が関わっているのでは?と考えられています。
また一口にPMSと言っても症状は本当に様々。厄介なことにPMSは同じ人であっても生理周期により症状が異なるといったことも多々あります。
PMSの治療方法
PMSは低用量ピルを用いたホルモン治療を主とし、漢方薬での治療なども行われます。また症状が軽度のPMSであれば、生活習慣を少し見直すだけで症状の緩和に繋がることもあります◎
PMSと月経困難症の違い
PMSと一括りにされがちな【月経困難症】ですが、症状そのものもPMSとよく似ているため、素人では見分けが付かないことがほとんど。ただ、症状の違いを分かりやすくお伝えすると、不快な症状が出る「時期」が異なります。
先述した通り、一般的にPMSは生理前に症状が出始め、生理が始まると症状が治まります。一方で月経困難症は生理前あるいは生理開始頃から不快な症状を感じ始め、生理が終わると症状が落ち着きます。
月経困難症には病気が隠れていることも!
酷い月経困難症が続く場合、自分でも気が付かない内に婦人系の病気に罹患している可能性があります。例えば、生理痛が酷く、毎回鎮痛剤を飲まないと日常生活にも影響が出るような方は特に要注意。子宮内膜症や子宮筋腫などを罹患していることも。
また、これらは決して珍しい病気では無く、女性であれば誰でも掛かりうる病気です。少しでも体調に不安がある方は早めの受診をおすすめします◎
PMSと不妊の関連性
PMSの症状が酷い女性にとって、気になるのがPMSと不妊の関連性。結論から申し上げると、現状PMSと不妊の関連性は認められていません◎
しかし、いくらPMSそのものが不妊に直接関連しないとは言えど、PMSによる生活リズムの乱れや精神の不安定が結果として「不妊」を招いてしまう可能性も絶対に無いとは言い切れないので注意が必要です。
実は病気である可能性も0ではありません◎
また、先ほど月経困難症のところでもお伝えした通り、自分ではPMSの症状だと思っていた症状が、別の病気由来である可能性も考えられます。
この場合、罹患した病気によっては不妊の原因になることも。気になる症状が三周期以上続くようであれば、婦人科を受診することをおすすめします◎