「『カミオト夜』は昨年6月から放送され、歌手の西川貴教、お笑いコンビ・アキナの山名文和らが「サポーター」として出演していた。出演者たちは、自分の都合ではなく、突然番組の終了が付けられたことに動揺を隠し切れないはずだが、契約上、同局は出演者たちにほかの番組を用意しなければならない可能性もある」(同)

 いずれも、それなりの肩書を持つ男性社員の金銭絡みの不祥事が発覚してしまったが、その背景には、日テレグループの企業体質があるようだ。

「もともと日本テレビは、ここ十数年“視聴率三冠”を独占していた頃は、民放キー局の中で給与が最も高額だと言われていた。しかし、11年に亡くなった親会社的存在の読売新聞の記者出身で、日テレのドンとして君臨していた氏家齊一郎会長の『新聞よりテレビの方が給与が高いのはおかしい』という鶴の一声で大幅に給与が下がってしまった。さらに、19年頃には賞与が見直され、その後、コロナ禍で広告収入が激減。当然、系列局も日テレの影響を受けるので、大幅に給与が削られることになったが、40~50代は給与が良かった時期に入社しているので、何かと金が足りなくなったのだろう。ローカル局は社員数も少ないので、1人ひとりの責任も重くなるが、今回処分された2人は局内での“錬金術”に味をしめてしまったのだろう」(放送担当記者)

 両局が失った視聴者の信用を取り戻すのは至難の業だろう。