8月下旬に登録者が100万人を突破し、ふつうの中学生たちが夏休みの間にトップYouTuberに。この話題性の高さはネットの枠を飛び越え、11月29日に発表された「Z世代トレンドアワード 2023」では、「ひき肉です」が年間トレンド大賞とコト部門大賞を受賞。さらに、同30日に発表された「JC・JK流行語大賞2023」でも、ヒト部門の1位に「ひき肉」、コトバ部門の1位に「ひき肉です」が選出された。

 今月1日には初のCM出演が発表され、6人はソフトバンクの新CM「スマホデビュー1年生」シリーズに登場。学習雑誌「小学一年生」(小学館)をオマージュした内容で、メンバーたちがコミカルなやり取りを繰り広げている。先述の受賞なども含めて情報番組などで大きく取り上げられており、これまではYouTube動画以外にメンバーたちが出演することはあまりなかったが、今後はメディア露出が増加していきそうな気配だ。

 この怒涛の勢いによってすっかり影が薄くなってしまったのが、現在中学3年生の不登校YouTuber「ゆたぼん」だ。ゆたぼんは小学生だった2017年にYouTube活動を開始し、「不登校は不幸じゃない」「嫌々学校に通うほうが不幸だ」などと主張したことで大きな話題に。中学生になってからは炎上騒動をたびたび起こしていたが、それがメディアで盛んに取り上げられ、一時はYahoo!などのポータルサイトにゆたぼんの関連記事が大量掲載される状況となっていた。

 しかし、ゆたぼんは同じ中学生のちょんまげ小僧の台頭もあって失速し、SNSなどでもあまり話題にならなくなった。そうした状況が影響してか、最近のゆたぼんは中学校に通い出して勉強に励んだり、昨今話題の私人逮捕系YouTuberについて「人に迷惑をかけてお金を稼いだり再生回数を稼いだりするんじゃなくて、俺はみんなを楽しませるような動画を撮ってアップしたらいいんじゃないかと思う」「迷惑系とか炎上とかアカン!」と語ったりと、ガラリとキャラクターが変化した。だが、はるか先に行ってしまったちょんまげ小僧の背中すら見えない状況に変わりはなく、YouTuberとしては苦境が続いている。