ワーストのベン・アフレック主演『ドミノ』は『インセプション』を彷彿?

 一方、初日3日間の興行収入が公表された範囲内の下位作品を見ていこう。

 ワースト3位は、エズラ・ミラー主演のタイムループ・アドベンチャー『ザ・フラッシュ』(6月16日公開)で2億1500万円。同作は『ジャスティス・リーグ 』(17年)に登場する“地上最速のヒーロー”フラッシュことバリー・アレンが、幼い頃に亡くした母親を救うため時間を遡るも、その行動が“現在”に歪みをもたらし、世界滅亡の危機に瀕してしまうというストーリーだ。「DC最高傑作」の触れ込みだが、日本での興行収入はそこそこだった様子。

 ワースト2位は、SFアクションスリラー『ザ・クリエイター 創造者』で1億6400万円。元特殊部隊のジョシュアが、人類を滅ぼす兵器を創り出した“クリエイター”の潜伏先を見つけ、暗殺に向かう物語だ。渡辺謙も出演しており、日本語吹替版では渡辺の声を声優の森川智之が担当している。

 ワースト1位は、ベン・アフレック主演のSFアクションスリラー『ドミノ』で7600万円。『スパイキッズ』シリーズのロバート・ロドリゲスが監督・脚本などを手がけるものの、プロモーション不足もあってか厳しい数字となった。また、題材や予告編がクリストファー・ノーラン脚本・監督のヒット作『インセプション』(10年)を彷彿とされると話題に。映画ファンの期待値も上昇し、結果的に良くも悪くもハードルが上がってしまったようだ。

 今年は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の一人勝ち状態となった洋画ランキング。来年も“マリオ級”のヒット映画が日本に上陸することを心待ちにしたい。