日本だけでなく世界的に問題となっているフードロス。多くのスーパーやレストランも取り組んでいるこの問題に、一般消費者も取り組む時代となってきました。だれにでも実践できるのが、廃棄物になりそうなものを持ち寄って楽しむ「サルベージ・パーティ」。どんなパーティなのか、どうやって楽しめばいいのか、パーティの様子をレポートします!

サルベージ・パーティってなに?

(年齢性別問わずいろんな人が気軽に参加できる)

「サルベージ・パーティ」の「サルベージ(salvage)」とは、「廃物の救済・再利用」という意味。

鮮度が落ちていてなるべく早く食べた方がよさそうな野菜、使い慣れていない海外土産の調味料、大量買いして持て余している加工品など、そのままにしておくと食べずに廃棄することになりそうな食材を持ち寄り、参加者みんなで楽しく調理することで、おいしい料理へと変身させるのがサルベージ・パーティです。

自分にはうまく使いこなせなかった食材も、みんなのアイデアや「おいしくいただきたい」という気持ちが集まると、驚くほどおいしいメニューへと変身するんです。

サルベージ・パーティの発祥は?

(子どもの食育にも役立つ)

廃棄物になりそうな食材を持ち寄って料理を楽しむホームパーティ自体は、もしかするとこれまでにもたくさんの人が楽しんでいたかもしれません。

しかし、「サルベージ・パーティ(通称:サルパ)」という名称が生まれたのは、2013年と比較的最近のことです。この名称を広めると同時に、これまでに全国の会社や学校でサルパを開催してきたのは、一般社団法人フードサルベージ(以下、フードサルベージ)です。

新しい調理法を覚えたり、食材の買い方を見直せたりといいことづくめ

(プロを講師に招くことも)

フードサルベージによると、サルパの特徴は主として以下の3つ。

1 料理人やほかの参加者の頭の中をのぞける

料理人および料理好きが集まるパーティだから、調理中の様子を観察すれば食材を上手に使うヒントを発見できます。自分には思いつかないアイデアを吸収するいい機会になるはずです!

2 家でフードロスが生まれる理由を見直せる

自分が持ち寄った食材がなぜ家で余っていたか考えることは、今後のロスをなくすことにもつながります。たとえば「安いから大量買いした」のなら、買い物の仕方を見直すきっかけにもなりますし、「棚の奥に眠っていて存在を忘れていた」のなら、収納方法を見直そうと思えるはず。

3 ちょっといいことをした満足感を得られる

サルパに参加しただけで得られるのが、「ちょっといいことをしたかも」というプチ満足感。「自分も食品ロス問題に貢献できたんだ」とうれしい気持ちになれば、みんなにもその楽しさを広めたくなりますね。