雨の日には、何となく気分が悪くなり頭が痛くなるという悩みを抱えている人は少なくありません。雨が続く梅雨や秋雨の時期、また台風の時期は特に大変。つらくてほとんど仕事にならないというケースもあるほどです。気圧の変化によって頭痛や憂鬱な気分などに悩まされるこうした症状は「天気痛」と呼ばれています。天気痛が起きる原因や、その対処法をチェックしておきましょう。
天気痛(気象病)とは?
気圧が変化することで起こる体調不良を「気象病」と総称しますが、その中で痛みや気分障害に関するものを「天気痛」と呼ぶことがあります。一般的には気圧が低くなると発症することが多いものの、人によっては気圧の上昇でも発症します。気圧の変化が大きければ大きいほど症状が重くなるというのも天気痛の特徴です。
天気痛は自律神経の働きと関連していると言われています。耳の奥にある内耳は、気圧の変化を感じるセンサーです。内耳が急激な気圧の変化を検知すると、交感神経と副交感神経という自律神経系のバランスが崩れてしまいます。それによって血管の過剰な収縮や拡張が起き、痛みや不快感につながるのです。
同じように乗り物酔いにも内耳が関わっていて、乗り物酔いしやすい人は天気痛になりやすいとも言われています。天気痛の主な症状としては、頭痛や吐き気のほかに、肩や首のコリ、気管支ぜんそく、めまいなど。また、気分が沈んで無気力になってしまうことも。事故などで大きなケガをしたことがある人は、その古傷が痛み出すというケースも少なくないそうです。
台風シーズンの天気痛対策6つ
頭痛への対処法として、痛み止めを服用するなどが知られていますが、薬の服用だけでは問題の根本的な解決になりません。また、あまり頻繁に痛み止めを飲んでいると、効果が薄れることがあるとも言われています。
このため、自分が天気痛になりやすいことを理解して、日ごろから必要な対策を講じておくことが大切になってくるでしょう。
そこで天気痛対策として、以下の6つの方法をご紹介します。
- 毎日のコンディションを手帳に記録
- 寝る前のスマホいじりに注意!しっかりと睡眠時間を確保
- 夜はゆっくりと湯船に浸かる
- 頭痛に効果的!耳周りのマッサージをする
- 栄養たっぷりの食事を心がける
- アプリを使って「天気痛予報」を定期的にチェックする
1.毎日のコンディションを手帳に記録
天気痛の症状やタイミングは人によってかなりの違いがあるようです。従って、毎日の体調や天気痛の有無などを手帳へ記録するようにしましょう。この記録を振り返ることで、痛みが起きやすい天候や体調の傾向がわかるので、対策が取りやすくなるはずです。
2.寝る前のスマホいじりに注意!しっかりと睡眠時間を確保
睡眠時間の減少や不安定な生活リズムは自律神経の働きが乱れる大きな原因となります。いつも決まった時間に就寝することを心がけましょう。また、十分に睡眠時間を確保することも大切!ストレスを感じていて寝つきが悪いというときは、リラックス効果の高いアロマオイルなどを活用してもいいでしょう。
寝る前のスマホは厳禁!というのも、画面から出る光はとても強く、交感神経の働きを活性化してしまい、寝つきが悪くなってしまうからです。ベッドにはスマホを持ち込まないようにしましょう。
3.夜はゆっくりと湯船に浸かる
就寝前にゆっくりと湯船に浸かって体を温めることで自律神経の働きを安定させるのに役立ちます。ただし、お湯の温度が高いと交感神経が刺激されて、血管が収縮し体が興奮してしまいます。夏場は38度以下のぬるめのお湯にゆっくりと身を浸します。もし、冷房で身体が冷えていると感じるなら39~40度に設定してもよいでしょう。