◆機械音痴の夫に任せたのを後悔
無事運動会が終わり、子どもと一緒に帰宅した青山さん一家。夫が撮影した写真がどうなっているのか気になって、早起きで疲れた身体にムチ打ってカメラの取れ具合をパソコンでチェックしました。
すると、想像以上にひどい画像のオンパレードだったそう。
「あまり期待はしていませんでしたが、ブレブレ写真ばかり。しかもどうやって撮ったらこんなに曲がるの?というくらい曲がっているし、下手をすると子どもがフレームに入っていないものもありました。その日は天気もよく、普通に撮ればそこまでブレブレにならないはずなのですが…」
結局、演技中の写真はほぼブレブレで、唯一記念になったのは、友達と出演競技の出番を待つ子どもの姿だけでした。
「どちらかというと機械類って男性のほうが強いイメージですが、わが家は夫がさっぱりダメで、ガッカリしました。翌年からはわたし一人で左手にビデオカメラを構え、右手で写真を撮ることに。手がブルブルしますが、あとで見返す子どもの記念は妥協できません」
思い出撮影のために夫の協力を仰げなかった青山さん。翌年、ひとり二役で奮闘している横で、同じようにカメラとビデオ撮影をひとりでこなすママさんを発見しました。
青山さんと同じ状況かと思い、そのママに話しかけてみると、なんとその人の夫は競技を見る気もなく、ゲームをしながら日陰で寝ころがっているとのこと。
「わたしだったらブチ切れ案件ですが、その人は慣れっこのようで頑張って撮影していました。うちの夫はまだ息子の競技はちゃんと見て応援しているし、カメラが下手なのは仕方がないことなので、多めに見ることにしました」
楽しい運動会の裏側で、カメラに関する夫婦バトルは結構あるのかもしれませんね。
<文/塩辛いか乃>
【塩辛いか乃】
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako