スケッチブックを抱えた少女。「#みどりの唄」の歌詞にも「大好き描きたい絵本」という一節がある。縦読みしたときの「大丈夫」の「大」だ。
粗品が目的の場所に到着すると、こぢんまりとしたスペースの壁一面に飾られた絵画に囲まれて、ひとりの女性が自己紹介をする。
「中山みどりです、アーティストやってます」
満面の笑顔にダブルピース。当然、喜んでいることは表情からわかるが、憧れのスーパースターの登場に取り乱したり、わめいたりということはまったくない。粗品ファンではなく、中山みどりは一人の自立したアーティストとして、そこに立っている。
「さすが言葉は良い 『大丈夫』は強い」
これも、歌詞の一節だ。
いじめられていたという少女に、いったいどれほどの「大丈夫だよ」が届いたのだろう。どれほどの「大丈夫だよ」が届けば、人はこうして立っていられるようになるのだろう。
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