「つつみ」以外の意味も!?
「堤」と「塘」はだいたい同じ意味ですが、実は「塘」には「いけ、ためいけ」という意味もあります。水辺をあらわす言葉には変わりないのですが、特に「池」という意味がついているのは「池塘(ちとう)」という言葉があるからかもしれません。
池塘とは、中国では一般的な池をあらわす言葉ですが、日本では特に湿原の、他の川や沼から水が入ってこない池のことをあらわしています。美しい池塘のある風景を見ることは、登山する時の楽しみの一種であるとも言われています。「池堤」ではなく「池塘」であることにも意味があるのかもしれませんね。
池や川の土手を歩くことがあったら是非「塘」の読み方を思い出してくださいね。
難読漢字、3問目は「杜ぐ」!
「杜ぐ」の読み方をご存じですか?
「社」という字と似ていますが、違う漢字でもちろん「しゃぐ」とは読みません。
それではいったい何と読むのでしょうか?
「杜ぐ」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「ふ○ぐ」の3文字
- 訓読みです
- 「杜」は「もり」と読むこともありますが違う読み方です
以上の3つのヒントから考えてみてください。
「杜ぐ」の読み方、正解は・・・
正解は
「ふさぐ」
です!
「杜」は「やまなし(和ナシの野生種)」や「(神社の)もり」という意味がありますが、ここでは「ふさぐ」「とじる」という意味合いで使われます。
「ふさぐ」というと「塞ぐ」という漢字が思い浮かびますが、「杜ぐ」は主に手で覆うという意味で使われることが多く、「塞ぐ」は何か物を使って詰め込み満たすという意味で使われることが多いです。
「微を防ぎ漸を杜ぐ」
朱子学の教科書である「小學」という書物に
「微(び)を防ぎ漸(ぜん)を杜ぐ」
という一節があります。「弊害や悪事を微小な段階で防ぎ、漸次(ぜんじ)拡大する道をふさぐ」という意味になります。小さいうちに悪い要素を排除して事が大きくならないようにする、という現代にも通じる考え方ですね。ここでの「ふさぐ」はまだ大きくなっていないものなので、手で覆ってふさぐことができる、という意味があるのでしょう。
悪いことが起きる前に予防しようと思いつつ「杜ぐ」の読み方を是非覚えておいてくださいね。
さて、難読漢字3問、いかがでしたか?
今回は今でも使われている言葉から、聞いたことがない言い回しまで幅広く出題しました。
全問正解できた方も、今回はあまり正解できなかった方も、また難読漢字にチャレンジしてみてくださいね。
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