新型コロナウイルスの影響により休業を余儀なくされた多くのライブハウスが苦境に立たされています。なかにはすでに閉店が発表されたスペースも少なくありません。しかしライブハウスなくして音楽文化は育ちません。そこで今回は苦境に立たされているライブハウスを支援できるプロジェクトを4つ紹介します。
1.LIVE FORCE, LIVE HOUSE.
疫病を払うとされる妖怪“アマビエ”をアイコンにした『LIVE FORCE, LIVE HOUSE.』は、主にロック・ポップ系のバンドが出演している全国の独立系ライブハウスを支援するために設立されました。
Dragon AshのKjやELLEGARDENの細美武士など数多くのミュージシャンも賛同。同プロジェクトでは、ピンバッジやエコバッグなどの支援グッズを購入し支払先を選択します。
支払先は、支援したいライブハウスを直接選択することもできれば「全国」や「都道府県」などを選択しプロジェクトチーム側に分配を委ねることも可能です。2020年4月27日~4月30日までの期間に開催された第1次支援では総額6,315万3,182円もの金額が集まりました。
音楽文化を支援したいけれどもライブハウスを一つだけ選ぶことはできない……と感じている人も気兼ねなく参加できるシステムになっているので一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
2.SAVE THE LIVEHOUSE
全国のライブハウスにドリンク代金を前払いすることで支援できるのが『SAVE THE LIVEHOUSE』です。MASH BROWNの小田翔武などが発起人となり2020年7月7日時点で支援金の総額は1,540万9,800円となっています。支援方法はいたってシンプルで以下の3工程で行うことが可能です。
- 支援するライブハウスを選択
- チケットの枚数を選択
- 購入手続き
購入したチケット(有効期間1年)は、スマートフォンを使いバーカウンターに提示します。そうすることでドリンクを受け取ることができます。単にライブハウスを支援するだけでなく「コロナが収束後はまたライブハウスを堪能したい」という人にうってつけでしょう。
支援した人の名前はHP上に公開されるのでより一層支援が身近に感じられるのではないでしょうか。
3.Save Our Place
音源配信サイトOTOTOYが立ち上げたライブハウス支援プロジェクトが『Save Our Place』です。音源配信サイトというメリットを活かしミュージシャンが制作した音源の売り上げを支援金としてミュージシャン自身が希望するライブハウスに届けるシステムになっています。
またミュージシャンは無観客ライブを開催し、そのレコーディングを音源として販売することも可能です。この場合、レコーディングに関わる費用はいったんOTOTOY側が負担することになっています。つまり元手がなくて音源が制作できないミュージシャンであっても支援に参加することができるのです。
配信音源の第1弾としては、東京・小岩のライブハウスBUSHBASHを支援するためのコンピレーション・アルバムがリリースされました。その後も続々と音源が発表されています。
リスナーにとっては、好きなミュージシャンの音源を購入するだけでライブハウスの支援ができる画期的なシステムです。