特別定額給付金10万円を受け取ったものの、いい使い道が思い浮かばず、悩んでいる人も多いのではないでしょうか?すべて貯蓄に回したいわけじゃないけれど、無駄遣いもしたくない。そんな人は、ふるさと納税をして地方に寄附をしながらも、生活費も浮かせるという選択肢を選んでみませんか。ふるさと納税の仕組みやメリット・デメリットと合わせてご紹介します。

給付金10万円の意味のある使い道は?

所得にかかわらず、家計を支援するため1人あたり10万円が支給される特別定額給付金。臨時収入だからこそ、使い道を迷いますよね。

「全額貯蓄するのはちょっと……」「いつの間にか使ってしまったら嫌だ」「意味のある使い方をしたいけど、どうすればいいかわからない」そんな人はたくさんいるはず。それなら「ふるさと納税」を選択してみませんか?

そもそも「ふるさと納税」ってなに?

わたしたちが納める税金の一つ「住民税」は、原則、その年の1月1日に居住している(住民票のある)都道府県や市区町村などの自治体に納められます。

どこで生まれ育っても、東京で就職し(所得を得て)渋谷区に住んでいれば(住民票をおけば)、東京都と渋谷区に税金を納めるということです。

これだと人口・企業ともに都市集中の現代では、都市にばかり税収が増えてしまいますね。そこで「ふるさと納税」の出番です。

「ふるさと納税」は名前に“納税”と付いていますが、実際には「寄附」のことです。

自分の住む地域の自治体ではなく、自分が選んだ自治体に寄附=ふるさと納税した場合、寄附額のうち2,000円(一律の自己負担金)を超える部分において「所得税の還付・住民税から控除される」制度です。

今回、支給された10万円のうち、例えば2万円を地方に寄附することで税の控除を受けられれば、地方にも自分にとっても嬉しいですよね。

  • 税の控除には、確定申告などの所定の手続きが必要です
  • 控除額には一定の上限があります

「ふるさと納税」で生活費が浮くってどういうこと?

ふるさと納税には税控除などの一面もありつつ、その最大の特徴であり魅力とされているのが、寄附への「返礼品」です。多くの自治体が、寄附額に応じて地域の特産品などを返礼しています。

特産品には、米・肉・魚介類・野菜・果物・スイーツ・お酒・調味料・日用品などさまざまな種類があり、中には観光名所のチケットや温泉宿の宿泊券、パッケージ旅行商品などもありますよ。

こういった特産品の中から上手に商品を選べば、“生活費を浮かせることができる”というわけです。

寄附(ふるさと納税)をすることで「地方に役立つことができ」「税控除を受けられ」「返礼品などで生活費を浮かせられる」となれば、給付金の使いどころとして魅力的と言えるのではないでしょうか。

「ふるさと納税」のメリット

すでにご紹介した通り、この制度は地域ごとの税収格差をなくすためのものです。もともと、多くの人や企業が集まる自治体ではたくさんの税収があります。逆に、人口が少ない自治体では税収を増やすことは非常に困難でした。

一方で、ふるさと納税は、私たちが好きな自治体を選んで寄附することができます。

“ふるさと”の名の通り、出生地や故郷である自治体を選んでもいいですし、まったく縁もゆかりもない自治体を選んでもかまいません。寄附先も1つである必要はなく、複数の自治体に寄附できます。

こうして自治体間に競争原理が働くことで、地域の魅力を積極的にアピールしたり、特産品の開発に力を入れたりする自治体が増えることから、ふるさと納税は地域活性化にもつながっているのです。

寄附額の使い道を指定できる

ふるさと納税では、寄附するお金の用途を指定できます。

「子育て支援」「海外支援」「歴史・文化・伝統の保全」「医療・福祉」「自然環境保護」「スポーツ・音楽」など、自分が寄附したお金を何に使うか選べるため、自治体の政策に関与できると言えます。

「生まれ育った土地の医療や福祉に貢献したい」「大好きなあの土地の文化をこれからも守ってほしい」というような想いも預けることができ、これが「ふるさと納税」の人気のひとつでもあります。

私たちは、自分のおさめた税金がどのように使われているか、普段ほとんど知ることができないでしょう。「ふるさと納税」が唯一、寄附というかたちでその使い道を決めることができると言えます。