2020年代の月9ドラマ、2ケタ超えのヒット作も多数

 “月9”枠といえば、これまで『ひとつ屋根の下』(1993年4月期放送の第1シリーズは最高視聴率37.8%)、『HERO』(2001年1月期放送の第1シリーズは最高視聴率36.8%)といった大ヒットドラマを生み出してきた、フジテレビの看板ドラマ放送枠でもある。

 20年代に入ってからは、動画配信サービスなどの台頭で世間のテレビ離れが進み、“月9”もかつてのように視聴率20〜30%超えを記録することはなくなっているものの、それでも2ケタ台をキープする作品も多かった。

 例えば20年1月期『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜 Season4』(沢村一樹主演)、同11月~翌年3月放送の『監察医 朝顔 第2シリーズ』(上野樹里主演)、21年4月期『イチケイのカラス』(竹野内豊主演)、同6月~9月放送の『ナイト・ドクター』(波瑠主演)、21年10月期『ラジエーションハウスII〜放射線科の診断レポート〜』(窪田正孝主演)、22年1月期『ミステリと言う勿れ』(菅田将暉主演)は、すべて全話平均視聴率10%以上だった。

 うち、『イチケイのカラス』『ラジエーションハウスII〜放射線科の診断レポート〜』『ミステリと言う勿れ』は、ドラマ版の人気にあやかって映画化された。特に『ミステリと言う勿れ』の劇場版は大ヒット中で、9月15日の公開から42日間で観客動員300万人、興行収入41.2億円を突破している。