【贈り物】お中元と暑中見舞いのマナーの違い
①お中元は品物
お中元は、夏にお世話になった人へ贈る品物です。お中元の起源は、中国の「中元」という暦です。中国の旧暦である7月15日は、「中元」と呼ばれています。中国では、中元の時期に神様へお供え物をしてました。
その風習が日本に伝わり、お世話になった人に感謝を伝えるための贈り物として変化しました。お中元には、感謝を伝えるだけでなく相手の健康を願う気持ちが込められています。
①暑中見舞いははがき
暑中見舞いは、夏に挨拶を兼ねてお世話になった人へ送るはがきです。暑中見舞いにはがきを送る習慣は、お盆が起源となっています。お盆は、神様やご先祖に対して感謝を伝える習慣です。暑中見舞いは、お盆の風習が簡略化されて、手紙やはがきを贈る習慣に変わりました。
【送る時期】お中元と暑中見舞いのマナーの違い
①東日本のお中元は6月末~7月15日まで
お中元の時期は地域によって違います。東日本のお中元は、6月末~7月15日までです。贈り先の相手が住んでいる地域に合わせて、お中元を送りましょう。
②西日本のお中元は7月~8月15日まで
西日本のお中元はの時期は、7月~8月15日までです。東日本のお中元の時期よりも、1ヵ月ほど遅くなっています。そのため、受け取る相手の地域によって、お中元の時期を過ぎていることがあるので気を付けましょう。
③北陸の一部地域のお中元は7月~8月15日まで
北陸の一部地域のお中元の時期は7月~8月15日までです。北陸は地域差が大きく、お中元の時期が7月1日~7月15日の地区もあるので注意しましょう。
④暑中見舞いはがきは立秋前の18日間
暑中見舞いはがきの時期は、立秋前の18日間となっています。2020年の暑中見舞いはがきを送る時期は、7月19日(日)~8月6日(木)です。2020年の立秋は8月7日(金)なので、この日を過ぎると残暑見舞いになります。立秋は、秋が始まる日とされています。
8月上旬はとても暑いですが、暦の上では立秋を境に夏が終わることになります。しかし、立秋はいつも同じ日にちではありません。なぜなら、太陽の位置によって変わるからです。いつも同じ動きをしない太陽に影響される立秋は、毎年1日ほど前後するので気を付けましょう。
【のしの書き方】お中元と暑中見舞いのマナーの違い
①お中元は「御中元」
お中元ののしの表書きは、「御中元」です。水引の中央の結び目の上に「御中元」と書きましょう。水引きの中央の結び目の下には、送り主の名前をフルネームを書きます。「御中元」の文字よりも、少し小さめに書くのがポイントです。連名の場合は、右側に目上の人の名前を書きます。
左側には、目下の人の名前を書いてください。連名の記入は、3名までとなっています。4名以上の場合は、代表者の名前を水引きの中央の結び目の下に書きましょう。その左下に「他一同」と書き、代表者以外の名前を中包みに書きます。会社名をのしに書く時は、名前の右側に小さめに書きましょう。
②暑中見舞いは「暑中御見舞」
御中元の時期を過ぎて送る時は、のしに「暑中御見舞」と書きます。西日本に住んでいる人が、関東地方に住む人にお中元を贈る時は注意が必要です。西日本と東日本では、お中元の時期が違うからです。
西日本の人がお中元を贈るつもりでも、東日本の人のところへ7月15日過ぎに着くケースがあります。この場合は、手配する段階からのしを「暑中御見舞」にすることが大切です。
③目上の人への暑中見舞いは「暑中御伺い」
目上の人に暑中見舞いを送る時は、「暑中見舞い」ではなく「暑中御伺い」と書きましょう。もしくは、「暑中御伺」と書いてもOKです。「暑中御伺い」や「暑中御伺」と書くことで、目上の相手を敬う気持ちを表すことができます。
④立秋を過ぎたら「残暑御見舞」
立秋を過ぎてお中元を送る時は、のしに「残暑御見舞」と書きましょう。「残暑お伺い」と書いてもOKです。立秋を過ぎると、暑中の時期が終わり「残暑御見舞」となります。まだ夏らしい暑い季節ですが、暦の上では秋です。お中元を出す時期によって、のしの書き方が違うので気を付けましょう。