社会人デビューした会社員1年目は、月々の給料やボーナスなどについての知識が少なく、戸惑うこともあるでしょう。ボーナスについても、いつからもらえるのか、どれくらいもらえるのか分からない人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、新入社員のボーナス支給時期や相場、ボーナスが多い業種などについて紹介します。

新入社員の初ボーナスはいつ?

一般的にボーナスは年2回、夏と冬に支給され、正式には「賞与」と呼ばれます。年俸制を導入している企業など、ボーナスの支給がない場合もありますが、国家公務員のボーナス支給日が6月30日と12月10日に定められているため、この前後に支給する民間企業が多いようです。

ボーナスが給料と大きく異なる点は、企業は従業員にボーナスを支給する法的な義務はないということです。つまり、新入社員の初ボーナスも、支給の有無を含めて会社によって大きく異なります。

夏のボーナスの支給時期が入社してから間もないため、査定期間の都合から支給額が少なくなる場合があります。また、査定期間が条件を満たさず、ボーナスは冬から支給開始という会社もあります。

いずれにせよ、ボーナスは支給の有無や条件が法律で決まっているわけではないので、対応は会社によって異なります。

ボーナスは、あくまで社内のルールや社員との労働契約に基づいて支給されるものです。入社時に交わした労働契約や会社の就業規則に支給基準が明らかにされていることが多いため、チェックしておきましょう。

夏のボーナスがわりに「寸志」がもらえることも

入社後まもなく来る夏のボーナスの時期、新入社員にはボーナスの代わりに「寸志」が支給されることがあります。寸志とは、本来「ちょっとしたお礼」という意味の言葉です。寸志の場合、通常のボーナスと比べてそれほど高い金額は期待できません。相場は1~5万円程度です。

なお、寸志も労働法上の規定があるわけではなく、就業規則などで支払いを規定していることが一般的です。

20代社員のボーナス相場

厚生労働省の「毎月勤労統計調査」では、夏季賞与に関するデータで事業所の規模(従業員数)別の集計が行われています。2018年夏のボーナスの場合、5~29人の小規模な事業所では平均支給額が26万4,937円、500人以上の大きな事業所では65万9,089円と、大きな開きのあることが分かります。

また、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査(2018年)」によれば、大卒の従業員の場合、平均の賞与支給額は20代前半で年間約35万円、20代後半になると年間約80万円になっています。

入社間もない時期には夏と冬で各15~20万円程度、入社から3年ほど経過すると、夏と冬で各40万円程度、もらっている計算になります。

また、これらの資料によれば支給額は年功序列の傾向があり、50代前半までは平均支給額が伸びていく傾向にあります。会社内で長く勤めるほど額は大きくなると考えて良いでしょう。