これまで同番組は毎回といっていいほどジャニーズ系アーティストが出演しており、特番となると複数のグループが登場するのが恒例だった。急に「ジャニーズ不在」となったのは、ジャニーズ性加害問題の影響とみられている。今回、出演がゼロになったことで「視聴率が急落するのでは」と危惧されていたのだが、影響はほぼなかったようだ。
.ENDRECHERI.(堂本剛)やSexy Zoneが出演した9月18日の『CDTVライブ!ライブ!2時間SP』は世帯5.4%、個人3.7%で、今回は世帯が5.0%で0.4ポイントのダウンとなったものの、業界内で重視される個人視聴率は「変わらず」だった。前回の大型特番である8月14日の『4時間半SP』は、King&Prince、SixTONES、Kis-My-Ft2らが出演し、世帯5.5%、個人3.9%だったが、こちらも今回と同水準といっていいだろう。
また、6月5日の『2時間SP』はKing & Prince、ジャニーズWEST、SixTONES、Sexy Zone、Hey! Say! JUMPと、全出演者11組中5組がジャニーズ系グループという“ジャニーズ祭り”状態だったが、視聴率は世帯4.9%、個人3.3%だった。今回はそれを上回ったことになり、業界内では「ジャニーズがいなくても音楽特番が成立する」という、今までの固定観念を打ち壊す事実に衝撃が走っている。
秋から年末にかけて各局で大型音楽特番が放送されるが、今回の『CDTV』をモデルケースとして各テレビ局が視聴率の低下を恐れずに「脱ジャニーズ」を進める可能性が高まった。とくに、櫻井翔がMCを務める日本テレビ系『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト』や相葉雅紀がMCを担当するフジテレビ系『FNS歌謡祭』はジャニーズなしでは成立しないと考えられていたが、その認識も大きく変わりそうだ。