こうした経緯もあって櫻井の番組卒業が噂されていたのだが、日テレ側は9月時点で「現時点で変更の予定はありません」と続投を明言していた。しかし、櫻井に対する世間の視線がさらに厳しくなってきたことで、ついに「潮時」となりそうな状況のようだ。4日付の東京スポーツWEB版によると、日テレ側は櫻井の扱いに苦慮しており、事務所の意向でなかなか切り込んだコメントができない櫻井も番組にこれ以上迷惑をかけられないと悩み、両者の協議の末に来春で卒業する方向で調整が進んでいるという。

 報道進出したジャニーズタレントといえば、東山紀之は2017年から報道番組『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)のメインキャスターを務めていたが、やはり櫻井と同じく性加害問題についてのコメントは歯切れが悪かった。9月5日付でジャニーズ事務所の新社長に就任すると、それに伴って9月3日放送分をもって同番組を降板していたことを発表。最後のあいさつなどもなく、こちらも「騒動の当事者」になってからはキャスターとしての限界が露呈していた。

 ほかにも多くのジャニーズタレントがキャスターやコメンテーターとして情報番組に進出しているが、東山に続いて櫻井も番組降板となれば、ジャニーズの「キャスター路線」の今後は極めて厳しくなりそうだ。

 現在、性加害問題を受けて、ジャニーズタレントを広告起用していた企業の「CM撤退ドミノ」が連鎖し、ドラマの制作などにも影響が及んでいると伝えられている。ジャニーズ事務所は新たにエージェント会社を設立し、タレントと個別契約する新体制を発表しており、そうなればドラマやCMへの出演は問題なくなるかもしれない。しかし、櫻井が切り開いた「アイドルキャスター」という路線はこれにて終了となりそうな気配だ。