確かに、2人の出演歴には、性格の悪さをクローズアップした企画が数多くある。クロちゃんは『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で、Twitter(現X)にウソの投稿をしていることが暴かれたことがきっかけでクズキャラが覚醒。その後、数々のドッキリにかけられては性格の悪さを露呈していった。
ナダルのほうも、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「ひんしゅく体験!ナダル・アンビリバボー」が毎年のように企画され、そのたびに芸人仲間からその非常識で失礼な言動を暴露されている。さらには相方・西野創人の発案でコンビの公式YouTube『よろチキチャンネル』でもたびたびドッキリにかけられ、TKO・木下隆行らの悪口を流ちょうに述べ続けたこともあった。
共に、「人を悪く言う」ことにかけてはスペシャリストである2人。普段は先輩やスタッフ、果ては視聴者に向けられているその悪口の砲台を、向き合わせてみたらどうなるか。『クロナダル』は、そんな2人の“対消滅”を楽しむ番組となっていた。
2日に放送された第1回では、薄手の全身タイツに身を包んだ2人がビリビリイスに座り、2人で質問に対する答えを合わせる企画が放送された。例えば「おでんの具の定番といえば?」という質問に対し、2人が違う答えを出せばイスに電気ショックが流れるという、見慣れた展開である。
2人は悪態をつき合い、ビリビリを受けて同時に跳びはねる。痛みにもだえながら、まだ互いの悪口を言っている。当然、強すぎるビリビリイスを仕込んだスタッフにも当たり散らす。
スタッフは爆笑している。スタジオは、企画段階で見えていたものが初回の初手で実現されたという安堵感に包まれているように見える。
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