世界最大級のビジネス特化型SNS「LinkedIn(リンクトイン)」が利用者のプロフィールにもとづき、「The Skills Companies Need Most in 2020」(2020年最も需要の高いスキル)を発表しました。ハードスキルには「ブロックチェーン」が登場し、ソフトスキルには「協調性」や「説得力」といった定番スキルに加え新しいスキルもランクイン!いま企業から必要とされているスキルをチェックしてみましょう。
企業から最も必要とされるスキルとは?
問題解決のための「創造性」や、同僚・上司・部下との「協調性」はいつの時代も求められるもの。一方、ハードスキルにおいてはビジネスの主流が変化していくことにより、新たなスキルが必要とされるでしょう。
ビジネス向けSNS「LinkedIn(リンクトイン)」の調査では、専門知識や技術などの「ハードスキル」と個人の思考や個性などの「ソフトスキル」において、2020年に企業から最も必要とされるスキルをそれぞれ明らかにしました。
ハードスキル・ソフトスキルともにトップ5を見ていきましょう。
ハードスキル
1位:Blockchain(ブロックチェーン)
ブロックチェーンは暗号通貨の運用のために2009年に生まれたものです。インターネット上でデータを保存、検証、承認、移行するこの手法により、暗号通貨のみならずデジタル資産の多くを安全に扱うことができるようになりました。
一方で、比較的新しいブロックチェーンに関するスキルを使いこなせる人は非常に少ないこともあり、需要の高いスキルと言えます。
2位:Cloud Computing(クラウドコンピューティング)
「クラウド」とも呼ばれるこの仕組みの定義はさまざまですが、例えば、これまでダウンロードしていたソフトやアプリケーションを、インターネット上で利用できることを言います。
現在、ほとんど多くの企業とビジネスにおいて、この仕組みが利用されていると言っても過言ではなく、クラウドシステムの技術的な設計、および配信について知識を持つ人材が広く求められています。
3位:Analytical Reasoning(分析的推論)
どのようなビジネスにおいても、あらゆるデータを分析し、活用するための優れた推論と洞察力が必要とされています。とくに近年はビッグデータの時代が到来し、企業はこのスキルとその重要性を理解し、新しいビジネスを創造したり、最適な判断ができる人を求めているでしょう。
4位:Artificial Intelligence=AI(人工知能)
人間の労働力を補うと言われる「人工知能(AI)」。優れたAI開発のために、機械学習、自然言語処理能力を駆使できる人は、より重要な業務を任されるようになるでしょう。顧客の個別ニーズを満たすための「革新的な製品の開発」や「きめ細やかなサービスの提供」を、AI技術の視点でサポートできる人が求められています。
5位:UX Design(UXデザイン)
消費者は年々、物質的な「モノ」に関心を示さない傾向にあると言われています。誰しも注意を引かれないものに興味を持つことは難しいでしょう。
感動や共感を得られる製品が求められている現代社会では、利用者に訴えかける(注意を引く)ような製品や、サービスの使い心地を開発(UXデザイン)できるスキルのニーズが非常に高まっています。
変化の激しいハードスキルのニーズ、時代にどう対応していくか
ハードスキルの多くは急速に変化しています。例えば1位のブロックチェーンは、2019年のトップ25にもランクインしていませんでしたが、さまざまなアプリケーションに幅広く応用できることから急速に人気が上昇したと考えられます。
また各種データにもとづいて、判断しアクションを起こすためのスキルである「ビジネス分析」も2019年は16位にいましたが6位に上昇し、今どきのビジネスパーソンに欠かせないスキルと言えます。企業は膨大なデータを収集・分析するため、データを分析し、先を見通せる人材を求めているようです。