国税庁の「民間給与実態統計調査(2018年分)」によると、給与所得者の平均年収は440万7,000円でした。つまり年収510万円は平均以上です。しかし「その年収で本当に生活は大丈夫なのか」「貯蓄はできるのか」などと感じる人もいるでしょう。そこで今回は男性の平均年収である年収510万円の生活や手取り、今からできる将来への備えについて解説します。

年収510万円の手取り額の目安は383~433万円程度

年収510万円の手取り年収は、510万円から所得税や住民税、社会保険料、雇用保険料などを引いた金額となります。

たとえば、東京都に住む40代会社員(専業主婦の妻と12歳、16歳の子どもがいる家庭)で手取り年収を概算すると約410万円です。

ただ、お住まいの自治体や扶養家族の人数、その他の所得控除の有無で手取り額も異なってきます。そのため、通常は年収の75~85%となる383万円~433万円程度が目安になることが多いようです。

年収510万円の生活は意外と余裕がない

具体的に年収510万円の人の収支はどんな感じでしょうか。2019年の家計調査報告によると2人以上の勤労者世帯1ヵ月の平均支出は32万3,853円、単身世帯(勤労者以外も含む)の月平均支出は16万3,781円です。

先ほど挙げた男性会社員(2人以上世帯)のケースだと、単純計算で月々の収入は約34万円。一応家計は黒字です。

しかし、総年収には賞与はもちろん、通勤定期などの交通費や家賃補助なども含まれています。そのため、実際の手取り月収は平均支出を下回り生活が苦しいケースもあるでしょう。また、家計が赤字でなくても貯蓄に回すお金がない、大きな支出に対応できないなどのケースも想定されます。

したがって、年収510万円だと平均的な生活は可能ですが、意外と家計に余裕がないと感じる家庭が多いでしょう。貯蓄や収入を増やすなどの対策は必要不可欠となります。