お笑い芸人にとってもっとも緊張する場所といえば、M-1グランプリの予選であると言う人は多い。テレビや大御所タレントと対面した時よりも緊張するの? と思う方もいるとは思いますが、ほとんどの芸人がテレビ出演まで行かずに引退していくので、お笑い芸人人生の中で多くの人が一番緊張するのは最高峰の賞レースM-1グランプリである事が多い。
1回戦は2人以上であれば誰でも参加できるが、気楽にエントリーをすると前日にプレッシャーで逃げ出す事もある。10日前くらいから自分の中でカウントダウンが始まり1日過ぎるごとにだんだん迫ってくる日程に怯える。当日になると起きたらもうすでに緊張している人もいる。身体が重くなり、なんか体調が悪い気がしてならないなんて事もある。
会場に行くと病院の受付のように静かに淡々としているスタッフにエントリーフィー2000円を渡すところで緊張がさらに高まる。到着が少し早ければ「少し早いので時間になってからいらしてください」と入場を認めてもらえないので、どこかで時間を潰さないといけない。エントリー受付がやっとできたらエントリー番号のシールをもらう。緊張しすぎのためか、なんかシールを無意識のうちに何度も触ったり貼り直したりすると、出番の時に粘着力がなくなっていつもより大きめのパフォーマンスによってシールが落ちてしまい、床に落ちた番号札が気になってネタどころではなくなってしまい噛んでしまったりセリフを飛ばしたりしてしまう。
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