りあるキッズの漫才の説得力がそこにはありました。平場の絡みでは長田融季がダウンタウンのおニ人に突っ込む事もあり、当時からいい意味で無神経な長田融季の天才ぶりも光っていました。番組で組んだという事はダウンタウンに会うまでの間で新ネタを作らなければならないわけで、急遽思ってもいない形で漫才コンビを組み松本人志さんに刺さるだけの漫才を作り上げたのはまさに天才誕生の瞬間だったのではないでしょうか。

 後に長田融季の借金が元で、2014年8月で解散となります。現在は別々の活動となるが、安田はトークライブやユニットを組み漫才をしています。長田は配信アプリRadiotalkで生ラジオ配信をします。ある日長田が生ラジオ配信で月80万円近くの売り上げをあげたのだがそれを安田に勧めたところ、安田も生ラジオ配信を始めます。

 安田のアクの強さとトークスキルはそこで発揮され、数々のファンが応援し始めます。Radiotalkは音声だけのアプリなのでリモートゲストが手を抜いて喋っていると見逃さず鋭く指摘します。一つ一つの取り組みに妥協がない。時折コラボで長田が生配信にリモートで参加し、りあるキッズの会話が聞けるタイミングが魅力でもあります。長田は喋るスピードと瞬発力が素晴らしく無駄な台詞もあまりないので、気づいたら長田ペースの話になってしまいます。

 9月19日にRadiotalkの安田の生配信にて私をゲストに呼んでいただいた。その時に言っていたプロの流儀が自分の考えていたものと全く違う価値観でした。デビューからいままで「お笑いを楽しいと思った事がない」と安田は言う。「ラーメン屋でも楽しく作っているかなんてどうでもいい、出てきたラーメンが美味ければいい」と面白ければいいと言う仕事の流儀があった。物事は「おもろいか、つまらないか」と言う明確な結果のみを追求している。現在はトークライブと月10回くらいの配信アプリが主な活動だか「売れたいですか」の質問には「売れたいに決まってるやろ」とまだ熱量は健在でした。ちなみに楽しい事は酒とタバコだといいます。