コロナ流行後、通勤が減り、代わりに家で仕事をするという新しいスタイルが定着しつつあります。1年後、2年後、そしてアフターコロナで迎える「新しい生活様式」はまさに始まりつつあり、私たちのライフスタイルが変わって行きます。
今回は、通勤に使わなくなった時間をいかに有効に自分の未来のために使えるかを考えてみました。
平均通勤時間は一日90~120分、これを自分のために使おう
NHKが行う国民生活調査によれば、日本人の平均通勤時間は全国で片道39分、都内で51分です。つまりほとんどの社会人は、1日24時間のうち1時間~1時間30分程度を「通勤移動すること」だけに消費しています。
多くの人は1日を
1:8時間は睡眠などの休息
2:8時間は仕事
3:その他の自分の意志で使える8時間
に使っていますが、通勤時間は項目2ではなく、項目3または1に入るため、実際には自分の自由に使える時間を1時間~1時間半ほど削るか、または睡眠時間を削って通勤に費やしていることになります。
通勤時間を1時間半で計算すると、1週間で7時間半程度、1か月で約30時間、1年で約360時間です。今後は最大でこの年間360時間ほどを、自分のために使うことができます。
【参照:NHK国民生活調査2015】
会社員であることを最大限使う
何かを始めるのならば、会社員としての肩書が最大限に活かせるものを探してみましょう。自分の職場で将来必要とされるものや、転職の際に有利な資格など、未来の自分のチャンスにつながることはたくさんあります。
例えば、会計や税務に関する知識があれば、決算書や報告書の理解度が深まり、営業力や社内プレゼンテーションでの発言の信用力・説得力に差が出ます。
英会話や中国語会話は、今後のグローバル化を考えれば必携ですし、プログラミング知識も知っていればエンジニア担当と具体的な話が出来ます。また、会社員であることが最大のメリットになるマンション経営は、不景気に強く、将来は年金代わりになる副業として注目されています。
このように、通勤に使っていた時間を自己投資の時間として割り当てる前提で探すと、今の状態からでもスタートできることがかなりあることがわかります。
何を選んだにせよ、年間360時間ほどの自己投資時間で、どの程度のことが出来るのかを考えてみましょう。
エキスパート育成研究の権威であるフロリダ州立大学のエリクソン博士によれば、いわゆる「プロ」と呼ばれる人になるためには、その課題を1万時間は練習する必要があるそうです。
この数値の正確性は、多くのプロフェッショナルやアスリートたちから支持され、今や世界共通の「達人へのパスポート」として認識されています。
また、ライセンス集めが趣味の作家ジョシュ・カウフマンによれば、エリクソン博士の言うようなエキスパートは目指していないけども、人よりちょっと抜きんでるだけの技術やスキルを身に着けたい程度であれば、およそ20時間で習得が出来て現場で使うことが出来るというレポートを自著で出版しています。
つまり、今までの会社員生活のライフスタイルを維持したまま、通勤時間分を自己投資すれば、単純計算で
- 年間で360÷20時間=18種の何らかの資格・特技・専門知識を習得可能
- その特技などを27か月(1万時間)続けるとプロになれる可能性大
となり、今までと同じ時間割のままでも、わずかな期間で人生が大きく変わる可能性があるのです。(習得速度の個人差はあります)
【参照:フロリダ州立大学博士「The Making of an Expert」】
【参照:ジョシュ・カウフマン「たいていのことは20時間で習得できる」】