また、2008年の第1回大会をはじめとして4度の決勝進出を誇るザ・ギースは、尾関高史が46歳という年齢を自虐しつつも、高佐一慈が口にした「第1回でバナナマンと戦っているという経験は誰にも負けない」という言葉には、やはり凄みが感じられた。

 そのほか、かが屋やザ・マミィといった若手常連組から、サルゴリラやかたつむりなど、メンバーの脱退・追加などの紆余曲折を経てようやく準決勝にたどり着いたよしもと勢、さらには伝書鳩、ゼンモンキー、えびしゃなど実績を積み始めたばかりの超若手まで、バラエティに富んだ顔ぶれの“ネタ以外の面”が垣間見える貴重なインタビュー映像となっている。

 こうした企画から、TBSの『キングオブコント』に対する“本気度”が見えると語るのは、テレビ関係者だ。

「『M-1』の8年後に始まった『キングオブコント』は、長く業界でも“格下の大会”とみられてきました。決勝に進出すれば飛躍的に露出が増える『M-1』と比べれば、『キングオブコント』は優勝コンビでもブレークを果たせないことがあった。しかし近年、徐々にではありますが、業界内での注目度が上がってきていることは確かです。その裏には、TBSが明らかに『面白いコントを見せる』だけではなく『芸人の裏側を見せる』『カッコよく見せる』という方向に力を入れてきていることがあると思います」(キー局スタッフ)