3.ドナルド・トランプ「貧乏に苦しむよりもお金持ちでありたい」

「私は生涯かけてずっと貪欲だった。手に入りそうなお金は全部手に入れた。私はとても貪欲だ(ハフィントン・ポスト2016年10月8日付記事)」と豪語する第45代米国大統領。

「お金のない人生なんてつまらない。我々はお金持ちになるべきだ」と、お金への愛情を恥じることなく表現している。

しかし「お金持ちより、低・中所得層と気が合う(Brainy Quoteより)」 という意外な発言もみられ、「お金持ちも貧乏人もすべての人々を愛している」博愛主義者のようだ。
「だからといって貧乏人よりもお金持ちでありたい—と思うのはおかしなことではないだろう」「どうしても貧乏人になれというのであればなってみるが、やっぱりお金持ちである方がいい(It's a money thingより )」など、偽善心のかけらもない率直な本音に妙な好感が持てる。

4.ジェフ・ベゾス「突破口を探すのが、貧乏な境遇から這い上がる唯一の手段」

「臨機の才のない人間と付き合うには、人生は短すぎる」 というベソス氏は、ビジネスの観点から富と貧困をとらえているようだ。

フォーブス2018年5月1日のデータによると、世界一裕福なベゾス氏の純資産1295億ドル 。「貧乏な境遇から這い上がる唯一の手段は、突破口を探し出すことだ」と、貧困層が自ら成功をつかむ努力の重要さを強調している。しかし3300万ドルを非営利育英事業団体に寄付するかたわら、数百人もの従業員をリストラするなど(ローリングストーン2018年2月14日付記事)、「従業員を第一に優先すべき」との批判も受けている。

5.カルロス・スリム「(お金持ちも貧乏人も)死ぬ時は体ひとつで死ぬ」

12歳から投資を始め、2010~13年にかけてフォーブスの長者番付で1位に輝いたスリム氏は、アメリカ・モービルを所有する大富豪だ。

「富の産物は所得である」という実業家らしい考えの持ち主で、近年議論されている高所得層への課税については、富裕層は投資に貢献しているという理由で、「税金を引きあげる必要はない」という。しかし、株式・債券・不動産など資産価値の上昇で生み出される利益である「資本利得税は必要だ(Brainy Quoteより )」と、合理的な見解を示している。

資産が増えれば増えるほど執着心が出そうだが、スリム氏は「(お金持ちも貧乏人も)死ぬ時は体ひとつで死ぬ」ことを理解している。平均より沢山資産を持っていても、所詮は「一時的な管理者」でしかない。それならば「上手く運用し、もっとお金を増やすべきだ」。

「慈善事業は貧困を撲滅できない」「貧困から抜け出す唯一の手段は、働くことだ」(The Mango In Sun2017年3月30日付記事) などの手厳しい意見も、自ら大成功を収めた実業家ならでは説得力がこもっている。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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