◆かけがえのない映画デビュー作
18歳にして芸歴13年とは驚く。子役出身者がベテラン顔負けの名演を見せることはよくあるが、その中でも今、群を抜いて山時がもっとも注目を集める理由はいったい、どこにあるのか。
11歳で映画デビューした彼が出演したのが、松原智恵子の女優生活55周年を記念して製作された『ゆずの葉ゆれて』(2016年)だった。松原が老夫婦を演じる相手役には、日本映画界を代表する名優中の名優・津川雅彦が配役されている。
津川扮する鈴田久雄が可愛がる少年・風間武役を演じた山時は、「じいちゃん!」とはつらつに躍動する。映画デビュー作にして津川のような名優との共演経験は、それはそれはかけがえのないものとなっただろうと想像する。
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