出産したら
子供が産まれると、親としての責任が重くなります。
基本的にはこのタイミングで、世帯主の手取りをもとに収入保障保険の額を決めて、末子が独立するまでの間は死亡保障を固定化し、手厚くするのがポイントです。
死亡保障に関しては、子供の人数や、教育プランによって大きく異なってきます。一般的には、幼稚園から大学まで国公立の学校に進学した場合の子供1人当たりの教育費は約1,000万円と言われています。私立に進学する場合や下宿を必要とする場合などは、この金額が大きく膨らむことが考えられます。
住宅購入したら
子供の成長期に住宅を購入する人もいますが、その場合も必ず生命保険の見直しをしましょう。
住宅を購入すると、家賃の支払いが不要になります。加えて、住宅ローンを組んだ場合は団体信用生命保険に加入することがほとんどなので、加入している死亡保障の金額を減額することができます。それにより、保険料を抑えられるので、住宅購入時は、保険の見直しをおすすめします。
老後は?
もし葬儀費用を準備できていないのであれば、保険で準備をしておくと安心です。しかし、この時期は年金も開始され、残されたパートナーの生活費はある程度保障されています。退職金などでまとまった金額があるのであれば、死亡保障の加入は必要ないでしょう。
年齢を重ねると、健康への不安を感じてつい高額な医療保険に入りがちですが、支払う保険料に対していくらの保障があるのか、冷静に検討することが大切です。
この時期は、相続対策や退職金の運用など、老後に安定した生活を送るためのマネープランを考えることが賢明です。
その保険はいま必要ですか?
「なぜいま自分に保険が必要なのか」ということを考えるのが、保険と賢く付き合うポイントです。
基本的には、ライフステージごとに保険を見直すことで、自分に合った必要な保険に加入することができます。
せっかく加入していても、万が一の際保障が足りなかったり、加入したまま放置していて保険料を払いすぎていたりすることがないよう、ライフイベントごとに保険を見直すことを習慣にしておくことをおすすめします。
文・井上喜奈子(ファイナンシャル・プランナー)
中央大学法学部卒業後、大手生命保険会社に入社。約7年、生命保険と損害保険のコンサルティング営業を行う。個人営業と法人営業を経験。出産後ライターとして活動。