今年も「女芸人No.1決定戦THE W」の季節がやってきた。昨年は天才ピアニストが驚異の戦い方を見せ優勝した。準決勝では天才ピアニストがネタをやっている最中にお客さんの携帯電話が鳴るというアクシデントがあったが、ネタがハマりすぎていたので笑いの量が減る事なくそのまま爆笑で行き切ったという伝説を作り上げた。

 そして今年も1回戦の動画審査が終わり863組の応募があったが、2回戦に勝ち進んだのは306組。敗退している人の中には実力者も混ざっており、ライブと違い動画審査では受かりやすい動画と受かりにくい動画があると思う。私は新道竜巳の女芸人フェスというライブを毎月開催しており、そこに出演している女芸人さんに落ちた人、受かっている人に話を聞き、落ちる傾向を考えてみた。

 意外と多い敗退理由としてあるのがライブ以外の場所で撮影した動画。2回戦以降はライブでの審査になるのでイメージしづらくなる場合がある。部屋や公園などで撮る場合でもよいのだが、実は部屋や公園で撮影するネタ動画にはデメリットがある。部屋の場合練習して台詞を覚え次第、動画撮影に進むと思うのだが、自分の部屋というのもあり緊張感が全く無くなってしまう場合がある。

 この緊張感が無くなると何故ダメなのか。本来のライブでやる間とテンポとは違う台詞を覚えただけの表現になってしまうからだ。そして一人暮らしの部屋等で撮影する場合、近隣の苦情を気にするがあまり声を抑えてベストパフォーマンスが出来なくなってしまう場合がある。そうするとライブで撮影する動画に比べて同じネタなのに見応えが少なく感じてしまい、本来の意図とは違う部分で評価を下げてしまう。