企業年金のひとつである「厚生年金基金」。社会情勢の低迷などで、厚生年金基金の存続の基準が厳しく見直された結果、2014年4月以降は新規に厚生年金基金を設立することができなくなりました。また、今ある基金も解散するか確定給付企業年金への移行が促されています。それでは、現在厚生年金基金に加入している人や、昔加入していた人の年金はどうなるのでしょうか。

企業年金の種類

企業年金の種類と特徴について紹介します。

厚生年金基金

1966年に始まりました。厚生年金基金という法人を設立して厚生年金保険と独自部分の両方を運営しています。長引く不況の影響で年金資産の運用が悪化し、1,800以上あった基金は、現在は600基金ほどになっています。

確定給付企業年金(規約型)

2002年4月に始まりました。廃止になった税制適格退職年金の仕組みに似て、会社が保険会社や信託銀行などと契約して運営します。必要な資金が準備できているかを毎年確認するなどの仕組みがあることが税制適格退職年金と大きく異なっています。

確定給付企業年金(基金型)

企業年金基金という法人が運営しています。厚生年金基金の仕組みに似ていますが、国に代わって運営する代行部分はありません。地域や業種に関わらず加入できる総合型の企業年金基金もできています。規約型と共に一番多い加入者数となっています。

確定拠出年金(企業型)

会社が掛け金を支払い、社員はその掛け金で指定された金融機関から自分に合った金融商品を購入して運用します。会社は運用益や退職給付債務を気にする必要がなくなりました。