つみたてNISAは、「長期・少額・分散投資」により資産形成ができる、投資初心者にもおすすめの制度です。

しかし、個別株投資のように短期間で2倍・3倍になる大きな値動きはほぼないので、つまらなくなってしまう人もいるかもしれません。

また個別株投資に比べると、相場の下落局面でも値下がり率は低い傾向にありますが、元本割れのリスクはあります。

そんな時に、積立投資をやめてしまうのは非常にもったいないです。つみたてNISAは数十年単位で運用することで効果が出る可能性が高いからです。

では、なぜつみたてNISAを途中でやめないほうが良いのでしょうか。

■つみたてNISAは途中解約できる…ただしデメリットも

つみたてNISAは長期投資を前提とはしていますが、 好きなタイミングで途中解約できます。制限はありません。方法は、積み立てた商品を売却するだけです。金融機関にもよりますが、約1週間で代金を出金できます。

ただし、途中解約をするとつみたてNISAのうまみを得られない可能性があります。

つみたてNISAは、金融庁が選別した長期投資に向く投資信託を、一気に買うのではなく少しずつ長期に積み立てたほうが良いとされている制度です。これにより「時間の分散」と「複利効果」が期待できます。

複利は利益の再投資によって元本が増えるため、同じ利回りでも利益額が大きくなります。このように、複利にはより大きな利益を得やすいというメリットがあります。

短期間で 途中解約してしまうと、この「つみたてNISAのメリット=うまみ」を得られない可能性があります。短期的に損失が出たからといって、すぐに解約すると後悔するかもしれません。

■途中で売ってしまった人の事例

2020年、新型コロナウイルス感染症の影響で、株価は世界的に大きく下落しました。当時、つみたてNISAで運用していた人の中には含み損を抱える人も多く、経済の先行き不安から売却してしまった人もいました。

しかし2023年現在、株価は回復しており、そのまま積立を続けていればプラスになっていたはずです。