ラジオでリスナーなどと電話をつなぐのは定番だが、素人高校生男女がラジオ上で電話するのはもしかしたら史上初かもしれない。そしてとんでもなくセミの音がする場所での電話も初だったと思う。自然のBGMがこれでもかと夏を演出してくる。
るか「私にさ、話しかけてくれたりとかもするじゃない? 一緒にライブ行ったり。そういうのはどう思ってる?」
A君「楽しいなって思ってる」
るか「だよね、同じ同じ」
A君「え?」
るか「同じ同じ、同じ気持ち」
少しずつ本題に切り込むるかさん。素人高校生男女の電話を盗み聞きしているような背徳感に襲われる。
るか「今友達なわけじゃん? なんか、友達の、その上の存在になる、みたいな、のはあったりするの?」
A君「俺が?」
るか「そう」
A君「あのですね…」
この続きはぜひラジオを聴いてもらいたい。文章じゃ伝わりきらない純度100%の青春がそこにある。聴いてもらえばわかるが、こんなことをされたらどんな企画も演出も敵わない。セミの音をBGMに繰り広げられる素人の高校生男女の会話は、どんな映画や恋愛リアリティショーよりもエモかった。安易にエモいという言葉を使いたくないけど、そうとしか形容できないほどに胸が焦がれてしまったのである。
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