この情報が解禁されると、ネット上の映画ファンからは「安易なジャニーズ起用」への批判が噴出。「ジャニーズって聞いただけで不安しかない」「なんで声優さんたちの名演技の余韻をジャニーズの歌で消されにゃならんの」「まだ映画界はジャニーズの声優起用に懲りてないのか」といった声が飛び交った。

 こうした批判には、ジャニーズと洋画の日本語吹き替え版をめぐる因縁も影響している。

 2017年に公開された『スパイダーマン:ホームカミング』は、関ジャニ∞が日本語吹き替え版の主題歌を担当。吹き替え版の特別試写会に関ジャニ∞が出演し、多くのジャニーズファンが詰めかけたが、関ジャニ∞の出番が終わった途端に映画を観ずに一斉に帰ってしまったことで炎上騒動に。さらに、関ジャニ∞のメンバーが準主役級であるトニー・スターク(アイアンマン)役のロバート・ダウニー・Jr.のことを「なんとかロバート」と呼ぶなど、作品へのリスペクトが感じられなかったことも映画ファンの不評を買った。

 昨年1月に日本公開された『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、SixTONESが日本語吹き替え版の主題歌を担当。関ジャニ∞の騒動の影響もあって否定的な意見が相次ぎ、作品のファンからは「今作のエンディングで流すことを前提に作られてないので違和感すごい」「まったく作品に合ってない」などと苦言が続出した。また、SixTONESは同作の公開記念スペシャル舞台あいさつで映画上映後にサプライズゲストとして登壇したが、今度は映画ファンが続々と帰ってしまう事態に。「出演声優の登場を期待していたのにアイドルが出てきたので帰った」とも「関ジャニ∞の時の意趣返し」ともいわれたが、映画ファンとジャニーズの間の溝がさらに深まってしまった。