そこで日本に帰国するために大使の西岡英子(檀れい)に協力を要請。快諾する西岡だったが、実は裏ではバルカの外務大臣・ワニズ(河内大和)とつながっており、バルカ側に情報を流す。乃木たちが脱出に使った大使館の極秘トンネルの出口には現地警察のリーダー格・チンギス(Barslkhagva Batbold)ら地元警察が待ち構えていた。野崎は大使の通訳・ナジュム(ブルース・テイラー)の協力を得て、逆に大使館に戻り、野崎の協力者・ドラム(富栄ドラム)と合流し脱出に成功する。

 しかし、国境の警備はすべて厳しく固められており、やむなく現地人も「死の砂漠」と恐れるアド砂漠を横断するルートを取ることに。厳しい自然環境のなかを進む一行だったが、薫の姿が乗っていたラクダの背からいなくなっているシーンで第2話は幕を閉じる。

 緊迫した脱出劇の後は砂漠の美しい景観と、息をするのも忘れるぐらい見ごたえ抜群だった第2話。早くも物語の核心に迫る謎解きもあり、放送終了後もSNSはトレンド1位に輝くほどの盛り上がりを見せた。

 第1話でテロ組織の幹部・ザイール(Erkhembayar Ganbold)が乃木に放った「ヴィヴァン」という言葉の謎に野崎が挑む。バルカ人が「ベッカン(別館)」を「ヴィカン」と発音することから「ヴィヴァン」は「ベッパン=別班」ではないかと推察する。劇中のセリフにもあったように、実際に2013年に共同通信が〈陸上自衛隊の秘密情報部隊〉として陸上幕僚監部運用支援・情報部別班(別班)に関する報道をし、菅義偉内閣官房長官(当時)が記者会見で存在を否定したことがある“闇の組織”だ。