コロナ禍で遠出が躊躇わられるシルバーウィークですが、都心近郊でどう過ごすか悩みどころでしょう。いっそのこと普段はめったに行かないような、どこかノスタルジーを感じさせる“秘境駅”に足を運んでみるのはいかがでしょうか。実は人里離れた場所ではなく、都心からほど近いところにも知られざる穴場があります。今回は比較的気軽に行ける“秘境駅”をご案内します。
海芝浦駅(JR鶴見線)・東京湾を一望できる“海に浮かぶ駅”
電車からホームに降りると一面に海景色が広がる開放感にあふれたスポット。それが海芝浦駅です。京浜工業地帯を走るJR鶴見線の終着駅の一つであるとともに、東芝エネルギーシステムズ株式会社の事業所に直結した“通勤のための駅”でもあります。駅名は東芝の前身である「芝浦製作所」と海に隣接していることが由来になっているそう。
海芝浦駅の改札は事業所に直結しているため、関係者以外は駅の外に出ることができません。しかし、駅のホームの先に「海芝公園」という小さな公園があり、この場所は一般の人も利用することができます。園内にはベンチが設置されているので、海景色を眺めながらピクニックをしてみるのもいいかもしれませんね。
海芝浦駅は京浜工業地帯の中心部に位置するため、周辺にはたくさんの工場が立ち並んでいます。また鶴見つばさ橋や横浜ベイブリッジをはじめとした、東京湾の美しい景色を臨むこともできます。日中はもちろん夕暮れ後に夜景を楽しむなどロマンチックな時間を過ごすことができるでしょう。
海芝浦駅
住所:神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目
所属路線:JR鶴見線
鎌倉高校前駅(江ノ島電鉄)・湘南の海に面したアニメファンの“聖地”
江ノ島電鉄の駅のなかでも人気のスポットが鎌倉高校前駅です。“関東の駅百選”にも選ばれたことがあり、海景色を望める駅として知られています。その名の通り、近くに神奈川県立鎌倉高校があり周辺は住宅街になっていますが、特筆すべきはそのロケーションです。目の前に広がる湘南の海が絶景なんです。
海沿いにある駅のホームからは、ベンチに座りながらどこまでも広がる湘南の海を眺めることができます。稲村ヶ崎や三浦半島から江の島、さらに伊豆半島の影まで、その風景は壮観です。また、駅からすぐの七里ヶ浜は、江の島と富士山を一度に見ることができる贅沢なスポットとしても知られています。
さらに駅の近くにある小さな踏切は、人気アニメ『SLAM DUNK』のオープニングシーンに登場する場所でもあります。ほかにも『TARI TARI』や『青い花』、『ハナヤマタ』といった数多くのアニメで鎌倉高校前駅周辺をモチーフにしたシーンが描かれており、ファンのあいだでは“聖地”になっているのです。
鎌倉高校前駅
住所:神奈川県鎌倉市腰越1丁目
所属路線:江ノ島電鉄