「黠」を用いた日本語

昔の日本文学では、いろいろな読み方で「黠」が用いられていました。いくつか紹介しましょう。

『男の狡黠い(わるごすい)態度も蔑視まれたが』徳田秋声「あらくれ」より引用

『そのあまりに、狡黠(ずる)くって、不真面目で』夏目漱石「それから」より引用

『と考えて、狡黠(こうかつ)には相違無いが、』幸田露伴「蒲生氏郷」より引用

また、熟語には以下のようなものがあります。

黠慧(かっけい):悪知恵が働く、こざかしい

黠奴(かつど):黠い奴のこと

黠虜(かつりょ):黠い野蛮人

最後はこの漢字!「糸魚」

魚の名前の難読漢字クイズです!

「糸魚」、読めますか?

「いとさかな」か「いとうお」だろうと思ったあなたは・・・残念。

実は意外過ぎる読み方なんです。

早速見ていきましょう。

「糸魚」の読み方のヒントは・・・?

ヒントはずばり、「糸魚」の読み方をお教えします。

ひらがなで「いと〇」の3文字です!

「糸魚」の「糸」はそのまま、「いと」と読むのですね。

問題は、「魚」を1文字で何と読むのか・・・

考えてみてください!

「糸魚」の読み方の答えは・・・

正解は、「いとよ」でした!

「糸魚(いとよ)」は、トビウオ科の魚です。

体長は8㎝ほどで、背中に3つ、お腹に1本のとげがあるのが特徴です。

産卵期には雄が糸のような粘液を出して水草をまとめ、水草の根のあたりに巣を作ります。

ちなみに新潟県の地名に「糸魚川市」があるのはご存知でしょうか。

この「糸魚川市」、「いとよがわ市」ではないんです!

「糸魚川」と書いて「いといがわ」と読むんです。

ただ、いくつかある由来の中の1つに、「市内の川に糸魚が多く棲んでいたから」と言う説が存在します。

糸魚川市の市章もトゲが3本生えているようなデザインなんですよ。

チェックしてみてください。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!