ここ2、3年ダブルヒガシのネタはM-1グランプリ等でも目立ってウケており、完全にネタの探求心にお客さんの賛同率が追い風になっていた。そんな全盛期のダブルヒガシと引き分けになった関東で活動する令和ロマンのすごさが伺える。
そして今回の大会で特に印象に残ったのは、ヨネダ2000ではないだろうか。ファーストラウンドで敗退こそしたが、インパクト、癖の強さ、笑いの量、構成、動き、歌、色々な面で今までのヨネダ2000を上回る表現のネタで会場を圧倒し、笑いが絶えなかった。そして次の出番のダブルヒガシがCMの前にヨネダ2000のネタ中の動きを真似して会場の笑いを誘いCMに入り、漫才にも反映できていたようにも感じた。
そしてネタの直後もCブロックで感想を言う時にヨネダ2000の立ち振る舞いをダブルヒガシが真似して別の事を言うという形で笑いを起こしていた。セカンドステージのネタ前の映像でも令和ロマンがここもヨネダ2000のネタの一部をまんまやるという描写で盛り上がった状態でCMに入る、その後のダブルヒガシはネタ前で令和ロマンのネタの動きを真似してCMに入るという前の芸人の印象に残った部分を再現という鉄板の形の流れが出来ていた。もしこのネタの出番順が違ったらまた大会のノリも変わっていたので、どうだったかわわからない。
その驚異のヨネダ2000のネタをCブロックで勝ち抜いたダブルヒガシがより凄くも見えた事で、とどまる事を知らない状態のなかセカンドステージで引き分けに持って行った令和ロマンの強さは化け物だったのだ。
そして今回ダウ90000が昨年の決勝でハマり切らず陣内智則さんに演劇としての評価をされ、今回はコントの中でも手数とテンポ、スピード感が重要視されていた。8人組でここまで漫才のように笑いの数を詰め込めて表現できるんだと驚かされもした。決勝で勝ち上がるだけを目標としていたわけでなく、陣内智則さんにコントか演劇かの見え方を求めて超えていったという面でも見応えのある大会だった。