『3年A組』は菅田将暉の熱演に引っ張られる型で永野芽郁たち生徒を演じた若手俳優が激しい演技をぶつけ合う作品として、とても見応えがあったが、『最高の教師』も演技ドラマとして面白くなる予感に満ちており、第1話では松岡茉優と芦田愛菜の緊張感のある芝居の応酬が素晴らしかった。復帰した芦田は、迫真の演技で女子生徒役を好演しており、新たなステージに入ったと言えるだろう。

 もちろん、名前が知られていない生徒役の俳優も、今後の演技次第で注目が集まることは確かだ。その意味で、新鋭若手俳優の発掘場としても注目されている。

 また、『3年A組』は先の展開が読めないスピード感のあるストーリーが話題となったが、『最高の教師』の第1話も大胆な駒運びとなっており、今後の展開が全く読めない。

 何より驚いたのは、本作がタイムリープモノだったことだ。卒業式で何者かに殺された九条は始業式に戻るのだが、一度目の人生の記憶が残っているため、先回りして、自分の殺害を企てる生徒が出ないように、問題の火種を潰していこうとする。