◆BLの葛藤を描けるところがタイ作品のいいところ

菊池昌彦さん
【菊池昌彦さん】撮影/秋山泰彦
小田:タイBLでも、親や同僚に言えずに悩んだりって場面があるから、そういう土壌があるとはいえ、それに違和感を持つ人は一定数いるんだろうなとは思います。

菊池:逆にその葛藤を描けるっていうところがタイ作品のいいところなんじゃないですかね。

青木:あとハーフ系と、中国系と純粋タイ系と、バラエティに富んだイケメンが多いよね(笑)。

菊池:そうですね、アジアなんだけど俳優に多様性があっていいですよね。

青木:BLではないけれど、『F4 Thailand/BOYSOVER FLOWERS』を観たら、すごく洗練されているなと感じました。脚本もよく練られていて、友情と初恋、そして成長がうまく描かれているなと。全体的にスマートでおしゃれになっていて、描きにくい「いじめ」も、理由や葛藤があってのことだってわかるようになっているし。今までは台湾版のF4が一番だったんですけど、この作品を観たら、「タイ、来たな」という感じ(笑)。