「単純に出演者のギャラだけでも相当な額になりますし、そのうえ長期の海外ロケをするというのは、昨今の地上波ドラマでは到底考えられない規模の制作費です。初回はアクションシーンも多く、映像のクオリティも映画級。福澤氏は百発百中のヒットメーカーとしてTBS内では絶対的な存在であり、だからこそこんな壮大な企画が通り、映像化できたのでしょう」(テレビ局関係者)
これほどまでの予算をかけられる背景には無論、配信プラットフォームでも“稼ぐ”というビジネスも見据えてのことだろう。
「TBSは2021年の中期経営計画の中で、コンテンツ価値の最大化を目指す戦略を発表しており、世界水準のコンテンツ企画開発・プロデュースのために300億円規模の制作予算を準備した100%子会社『THE SEVEN』を2022年に設立。Netflixと戦略的提携を結んでいます。また海外戦略の一環として、2021年10月期の日曜劇場『日本沈没ー希望のひとー』を放送開始からNetflixでも配信したり、2021年7月期の日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』や2022年4月期の日曜劇場『マイファミリー』、2022年10月期の日曜劇場『アトムの童(こ)』を同様にDisney+に配信したりと、外資プラットフォームに積極的に作品供給を始めていました」(テレビ誌記者)
こうした背景には、国内見逃し配信サービスのTVerが右肩上がりで急成長するなど、国内ドラマにおいても配信での視聴習慣が根付き始めた一方で、有料定額制の国産配信プラットフォームの弱さがあるという。となれば、『VIVANT』もNetflixなどに配信するのが筋と思われるが……。
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