デリケートゾーンのかゆみは、恥ずかしくてなかなか人に相談しづらいですよね。実は、デリケートゾーンの皮膚はとても薄くて敏感なため、慢性的にかゆみを感じる方も少なくありません。そこで今回は、デリケートゾーンのかゆみの原因と対策を紹介します。

デリケートゾーンのかゆみの原因は?

デリケートゾーンのかゆみは、生理周期やストレスの影響によるホルモンバランスの乱れや、洗いすぎにより、肌のバリア機能が低下することで生じます。バリア機能が低下し、表面が乾燥した肌は、かゆみや刺激を感じやすくなります。また、デリケートゾーンの皮膚はとても敏感なため、下着の締めつけやナプキンの長時間使用で、肌がこすれたり、かぶれたりすることも、かゆみの原因になります。

さらに、性器カンジダ症や性器クラミジアなどに感染することで、デリケートゾーンにかゆみやかぶれが生じる場合もあります。

・陰部周辺が腫れ、水ぶくれになる

・陰部や膣が我慢できないほど痛む

・おりものの量や色、形状、臭いがいつもと違う日が続く

特に上記のような症状は、何らかの病気が関係している可能性も考えられるので、自己判断で対処せず、早めに婦人科を受診しましょう。

デリケートゾーンのかゆみや痛みの対処法

デリケートゾーンのかゆみや痛みが気になる場合、以下のセルフケアを試してみるのもおすすめです。

(1) ホルモンバランスを整える

ホルモンバランスを整えるには、生活習慣の見直しも大切です。軽い運動でからだを動かし、十分な睡眠をとりましょう。また、女性ホルモンと似た働きのある、大豆イソフラボンの摂取もおすすめ。大豆イソフラボンを含む納豆や豆腐を食事に取り入れてみるのもいいですね。

(2) 専用の洗浄剤や保湿剤を使う

外陰部はデリケートゾーン専用の洗浄剤で洗い、しっかり保湿しましょう。ゴシゴシ洗うと肌を傷つけてしまうので、やさしく手洗いするのがおすすめです。

(3) 生理用品をこまめに交換する

生理用品は2~3時間ごとに交換し、清潔な状態を保ちましょう。とくにかぶれやすい方は、コットン素材100%のナプキンがおすすめです。

デリケートゾーンは、皮膚が薄く乾燥しやすい箇所です。生活習慣を見直してホルモンバランスを整える、保湿するなどデリケートゾーンをセルフケアして、これからの季節を快適に過ごしましょう。また、我慢できない痛みや違和感がある場合は、早めに病院へ行きましょうね。<text:薬剤師・中田 早苗>