Netfrixで公開中のドラマ『サンクチュアリ -聖域-』(以下、『サンクチュアリ』)が、公開開始から2ヵ月経った今もなお話題を集めている。7月12日に「Filmarks(フィルマークス)」が発表した「2023年上半期ドラマランキング」(国内での放送・配信が対象)でも、『サンクチュアリ』は6位にランクイン。この3連休に、イッキ見をもくろんでいる人も少なくないはずだ。

◆大コンプライアンス時代に逆行する痛快さと清々しさ

 本作は「相撲版のスラムダンク」とも呼ばれているように、暴言や暴力がバンバン飛び交いバイオレンス濃度が高い。大コンプライアンス時代に逆行した痛快さも加わり、主人公の猿桜こと小瀬清(一ノ瀬ワタル)が真剣に相撲に取り組もうとする様子により一層の清々しさを与えている。

 なにより、最初は猿桜を嫌っており、“可愛がる”ことに躊躇がなかった同部屋の力士が、猿桜が真摯に相撲に向き合う様子に触発され、ともに切磋琢磨するようになる過程も胸熱すぎる。その様子はNetflix JapanのYouTubeチャンネルにアップされている7話内のダイジェストでも見られ、筆者同様に同動画を何度も見直した人は多いだろう。

 仲間たちと早朝の車道をランニングしながら、いきなり掴み合って稽古を始めるシーンはまぶしい。相撲は個人競技と思っていたが、同部屋の仲間、親方、女将など、いろいろな人たちと一つとなって戦う団体競技なのだと気付かされる。