『アラクオ』『ウソ婚』好発進、一方TBS火曜ドラマ『エイフォー』は…

 5位は、森七菜×間宮祥太朗のフジテレビ系月9『真夏のシンデレラ』が初登場。初回の世帯視聴率が6.9%と、記録的な初回ワースト記録となったことが話題だが、配信ではまずまずの好発進。お気に入り登録者数も62万人を超えて(15日0時時点では)今期2位となっており、ありそうで意外とない「夏×ベタベタなラブストーリー」を楽しみにしている層も少なくないだろう。どちらかといえば、昭和・平成の青春ラブストーリーを強引に現代化し、往年の作品を思わせる展開や演出が散りばめられ、視聴者がツッコみまくる「ネタドラマ」を狙っている印象が強く、その既視感の強さを面白がれるかどうかがカギとなりそうだ。ちなみに、視聴者の間では『ビーチボーイズ』や『SUMMER NUDE』、『好きな人がいること』などの夏の月9ドラマとの比較の声がよく出るが(年齢によって想起する作品が違うのだろう)、男女8人とメインキャストが多い群像劇になっていることや、仁村紗和演じる理沙と水上恒司(旧・岡田健史)演じる宗佑の出会い方など、ベースにしているのは『男女7人夏物語』(TBS系)のようにも感じられる。

 6位には、ABC・テレビ朝日系のドラマL『around1/4 アラウンドクォーター』が初登場。ウェブトゥーンの実写ドラマ化で、「25歳前後(アラウンドクォーター)の壁」をテーマにした恋愛群像劇だが、佐藤大樹(EXILE / FANTASTICS)演じる主人公が「万年セックスおばけ」と呼ばれていたりと、かなりセクシャルな内容で、同枠でここまで性を押し出した作品は『痴情の接吻』以来だろうか。TVerのアイキャッチ画像もセクシャルな場面が使われており、深夜ドラマではこうした大胆な作品が受けやすいこともあってか、TVer再生数ランキング総合では最高2位、トップ3滞在期間は2日となかなかの好発進だった。製作の朝日放送(ABC)以外はテレビ朝日で放送(関東ローカル)されているが、テレビ朝日系列局で放送地域が拡大しており、今後もっと勢いが増すかもしれない。

 7位に初登場となったのは、Sexy Zone・菊池風磨主演の深夜ドラマ『ウソ婚』。4月から新設されたカンテレ制作・フジテレビ系列の「火ドラ★イレブン」枠の新作で、人気マンガの実写化となるラブストーリー。元欅坂46の長濱ねる、Snow Manの渡辺翔太との共演も話題だが、TVer再生数ランキング総合で首位となる日もあるなど好発進を見せた。TVerでの初回の見逃し再生数は放送から3日で100万回を突破。深夜ドラマながら、お気に入り登録者数(53万)は同じSexy Zoneの中島健人が出演しているGP帯の『シッコウ!!』(51.2万人)や、TBS火曜ドラマ『18/40』(46.8万人)などを上回っており、現時点(15日0時時点)で今期3位と勢いがある。火曜深夜放送ということで、7月8日(土)~7月14日(金)を対象とする今回の人気ランキングでは集計期間が3日しかなかったためにポイントが伸びなかったが、フル集計となる次週に注目したい。