『ONE PIECE』アニメ版声優は「『自分たちが演じるべき』と思っているはず」

 業界関係者は、今回のキャスティングについて、どのように感じているのだろうか。

「かつて、声優は “裏方稼業”とされていて、特に外画の吹き替えは、売れないタレントがアルバイト代わりにやるような仕事でした。そのため、業界内でも“下”に見られる仕事だったんです。しかし、声優がすっかり人気職業として定着したことで、そういった仕事の序列もなくなりました。外画の場合、メインはあくまでも海外の俳優ですが、日本アニメ作品の実写化作品の場合、“オリジナル版”のキャストは声優になりますから、彼らが日本語吹き替え声優に起用されるのはとても自然なこと。オリジナル版の声優が声をあてることで、さらにクオリティも上がると思います」(声優業界関係者)

 一方、アニメ版の声優は、普段とは違う実写版の日本語吹き替えを行うことに、“やりづらさ”を感じないものなのだろうか。

「いえ、おそらく皆さんむしろ『自分たちが演じるべき』と思っているはずよ。『ONE PIECE』は現在もフジテレビ系でテレビアニメが放送中で、若い世代から大人まで絶大な人気があるだけに、新たにほかの声優を起用すれば、批判を呼ぶことは明らか。ビッグタイトルの実写化とあって世界中のファンが期待を寄せ、その分目も厳しくなるでしょうし、 アニメ版の声優が担当するのは良い判断だと思いますよ」(同)

 Netfilix史上最高額の300億円という莫大な金額を費やして制作されるとも報じられている実写版『ONE PIECE』。果たしてどんな評価が集まるだろうか。