さらに、CMの継続にも期待が集まっている。一般的に、事務所を退所すれば広告の契約期間が残っていたとしても出演CMは終了となるのが通例。だが、平野が出演するP&Gの除菌・消臭スプレー「ファブリーズ」のCMは、退所から1カ月半以上たった現在もそのまま放送されており、業界内では「P&Gは外資系企業なので、芸能事務所や広告代理店に過度の忖度をしないからでは」と推察されている。

 このCMについては、ジャニーズとの契約が終了してもそれで終わりとは限らず、TOBEに合流した平野と再契約するという可能性もあると指摘されている。過去には、草彅がジャニーズ退所後もアサヒグループ食品「1本満足バー」のCMに継続起用されたケースがあり、商品と本人のキャラクターの結びつきが強ければ、企業側は事務所への忖度よりもタレント個人との関係を重視する場合があるようだ。平野はジャニーズ時代に単独で複数のテレビCMに出演していたが、もしP&Gが契約を継続するようなことがあれば、他の企業も追随するかもしれない。当然、平野ほどの人気者となれば新たなCMのオファーも期待できるだろう。

 以前ならテレビ局や代理店のジャニーズ事務所への忖度、そして根強く噂された“圧力”によって、平野たちは地上波やテレビCMから締め出されていたかもしれない。だが、ジャニーズ事務所は2019年に稲垣、草彅、香取の3人を出演させないよう民放各局に圧力をかけた疑いがあるとして公正取引委員会に注意されているうえ(ジャニーズ側は否定)、現在は性加害問題で世間の厳しい目にさらされており、このような状況下で平野たちを締め出すために「圧力をかけた」と疑われるわけにはいかないだろう。ジャニーズ側の思惑はどうあれ、TOBEが地上波やテレビCMに進出しても“黙認”するしかない状態だ。

 「ジャニーズから横やりが入らない」となれば、TOBEにとって大きなチャンス。NHKのドキュメンタリー番組がTOBEに密着しているとの情報もあり、近いうちに平野たちをテレビで観られるようになるのではという期待は高まっていきそうだ。