9日放送のTBS系『アッコにおまかせ!』では、ニュースランキングの1位として平野と神宮寺のTOBE合流を大きく時間を割いて伝えたうえ、和田アキ子ら出演者たちが「神宮寺くんや平野くんに番組に来てほしい」と公開オファー。リップサービスの面もあるだろうが、まったく可能性がなければ言及しないと思われるため、番組出演はあり得ると認識されているのかもしれない。
ジャニーズ事務所を退所したタレントは、局の「忖度」などの影響でテレビ出演が難しくなるのは周知の事実で、元SMAPの香取慎吾は2020年にABEMAの番組で、「(退所から)3年くらい経つんですけど、本当にこんなにテレビに出られないか、と。改めて『あれ、本当にテレビに出られないんだな』って感じてる」などと本音をこぼしていた。最近はそうした傾向が少しずつ緩まり、同じ元SMAPの草彅剛がNHKや民放でドラマ出演したり、稲垣吾郎が4月にフジテレビ系『人志松本の酒のツマミになる話』に出演したりするなど変化の兆しを見せているが、それでも大半の“辞めジャニ”は退所と同時にテレビから消えてしまうのが実情だった。
だからこそ、平野&神宮寺のTOBE合流が各局で大きく報じられている現状はテレビ業界の本格的な変革を予感させる。テレビ局に対しては「ジャニーズへの忖度があったから、ジャニー喜多川氏による未成年タレントへの性加害の噂があっても取材・報道しなかった」という批判があるが、各局はTOBEの話題を扱うことで「忖度なし」をアピールできるという側面もある。また、平野&神宮寺の合流発表のライブ配信はリアルタイム視聴者数が最大100万人超を記録したが、この数字は単純にテレビマンにとって魅力的だ。
となれば、近いうちに平野や神宮寺が「ジャニーズが絡んでいない番組」という制約はあるものの、地上波に登場する可能性は十分ありそう。その場合は、公共放送として世間に「特定の事務所への忖度はない」と積極的にアピールする必要があるNHKや、性加害問題の報道に力を入れているTBSあたりが有力視されそうだ。