ダイエットには「腸内フローラ」を整えることが大切、という話をよく耳にしますが、膣内にも【膣内フローラ】が存在するのはご存知でしょうか? この「膣内フローラ」は腸内フローラと深い関係があり、腸内環境の状態は、膣内環境にも影響を与えることがわかってきました。そこで今回は、そんな膣内フローラを整える方法を紹介します。
膣内フローラとは?
人間の身体にはさまざまな常在菌が存在し、これらは健康を保つ役割を担っています。そして、そんな常在菌が集まった姿はお花畑のように見えることから「フローラ」と呼ばれます。
腸内フローラとは、腸内にいる細菌の集まりのことですが、膣内にも、同じようにたくさんの菌が存在してるのです。また、腸の出口と膣の入口はすぐ隣に位置しているため、腸の状態は膣内にも影響を与えると考えられています。
膣内フローラを整える3つのポイント
膣内フローラを整えるためには3つのポイントがあります。
(1)食事で腸内フローラを整える
腸内フローラを整える食事は膣内フローラを整えることにもつながります。腸内の善玉菌いわゆる「痩せ菌」を増やすことで、老廃物が排出されてむくみが改善したり、脂肪が燃えやすくなったりと、ダイエットにも嬉しい効果が期待できます。
そして、痩せ菌を増やすにはヨーグルトや漬物、味噌などの発酵食品と、きのこやわかめ、サツマイモなどの食物繊維を摂るのがおすすめです。
(2)デリケートゾーンを洗いすぎない
デリケートゾーンを洗うときは外陰部を石鹸の泡で優しく手洗いしましょう。ただし、膣の洗いすぎには注意が必要。膣の内側に存在する常在菌には、膣内を清潔に保つ働きがあるため、膣の内部は洗わないようにしましょう。
(3)自分の膣内フローラを検査する
膣内フローラは病院でも検査できますが、最近では、自宅で膣内フローラをセルフチェックできるキットも出てきています。気になる方はこうしたキットで自分の膣内フローラを検査するキットを取り入れてみましょう。
膣内フローラを整えるには漢方薬もおすすめ
膣内フローラを整えるには、漢方薬を取り入れることもおすすめです。腸の状態は膣内の細菌にも影響するため、腸内環境を整えることが、膣内フローラを整えることにもつながります。なお、腸内環境を整えるためには、
・腸の働きを正常化する
・自律神経を整えて、ストレスによる腸内環境の悪化を防ぐ
・腸内細菌のプレバイオティクスを増やす
といった働きの生薬を含む漢方薬を選びましょう。腸内ケアにおすすめの漢方薬が下記になります。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう):元気がなく、疲れやすい方におすすめの漢方薬で、胃腸の働きを助けて気力を補う効果を期待できます
大建中湯 (だいけんちゅうとう):おなかが冷えて胃腸の働きが弱っている方におすすめの漢方薬で、おなかを温めて、便秘や下痢、おなかの張りといった症状の緩和に効果を期待できます
なお、漢方薬を取り入れる際は、医師や薬剤師などの専門家に相談するようにしましょう。
腸の状態は膣内フローラに大きく関係しているため、膣内に存在する膣内フローラのバランスが整うと腸内環境もよい状態となり、ダイエットに嬉しい効果が期待できます。ぜひ参考に痩せ菌を増やして痩せ体質を手に入れてくださいね。<text:薬剤師・中田 早苗>