今回の難読漢字は「傾城」「止揚」「叢雨」です。
読めそうでなかなか読めないこれらの漢字。
あなたは全部読むことができますますか?
1問目はこの漢字から!「傾城」
「傾城」の読み方をご存じでしょうか?
「けいじょう」と読むのは間違いですよ。
難しい漢字は使っていませんが、読みにくい熟語です。
さて、あなたには正しく読むことができますか?
「傾城」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇」の4文字
- 君主が夢中になって城が傾くほどの美女
- 彼は傾城の虜となってしまった
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「傾城」の読み方!正解は!?
正解は「けいせい」です!
意味は「絶世の美女や遊女」のこと。
ヒントに示したように、君主が虜になって城が傾いてしまうほど美しいので「傾城」と書きます。
同じ意味で「傾国(けいこく)」や「傾城傾国(けいせいけいこく)」という言葉もありますよ。
「傾城」という言葉の由来は、漢書にある「外戚伝」で絶世の美女が「一度振り向いただけで城が傾き、再度振り向くと国が滅びる」という逸話です。
城や国を傾けてしまうほどの美女って一体どれほど美しいのでしょうね。
2問目はこの漢字!「止揚」
「止揚」を何と読みますか?
「とめあげ」と読みたくなりますが…
早速ヒントを見てみましょう!
「止揚」の読み方のヒントは?
1.「止揚」をひらがなにすると3文字になります。
2.「止揚」をドイツ語にすると「アウフヘーベン」です。
3.『歴史は常に対立する現実を止揚しながら動いてきた。』五木寛之「風に吹かれて」より引用
正解は…
正解は「しよう」でした!
「止揚」の意味は大きく分けて2つあります。
1.あるものを、そのものを否定するが、契機として保存して、より高い段階で生かす
2.矛盾する諸要素を、対立と闘争の過程を通じて発展的に統一する
なかなか難しいですね!
ドイツの哲学者ヘーゲルが「弁証法」の思考プロセスに用いたことが有名なので、「止揚」より「アウフヘーベン」の方がポピュラーに使われます。
※弁証法とは、対立や矛盾を否定せずに議論を深めつつ、最終的に思考を統合することです。
「止揚」の具体例
例①
意見A:「これは三角形だ」
意見B:「丸にも見えるから矛盾してるんじゃない?」
AとBによる止揚:「これは円錐だ!」
例➁
意見A:「もっと米を消費すべきだ」
意見B:「でも、パンの方が好きだ」
AとBによる止揚:「米粉でパンを作ろう!」
難しいイメージの「止揚」ですが、日本人にとっては案外しっくりする思考方法ではないでしょうか?