新潟県十日町市で開催される「大地の芸術祭」。期間外でも通年で楽しむことができます。世界最大級とまで言われる越後妻有の芸術祭は広範囲で、すべて周るのは大変なのでサラッと楽しむ方法や芸術祭について簡単にご紹介します。
「大地の芸術祭」とは?
世界各国で開催されている国際美術展覧会。2年に1度開催するものがビエンナーレ、3年に1度開催されるものがトリエンナーレと言います。日本でも、瀬戸内や愛知などで開催されていますが、新潟県十日町(とおかまち)市・津南(つなん)町からなる、越後妻有(えちごつまり)地区で開催される芸術祭が、「大地の芸術祭」とされています。
「大地の芸術祭」は世界最大級
芸術祭は、新潟県の南側、越後妻有の十日町、川西、中里、松代、松之山、津南の6つのエリアで構成されています。760k㎡の広大な地域に約200のアート作品が点在しています。まさに世界最大級の国際芸術祭なのです。
世界からも注目
越後妻有地域は、過疎化と高齢化が進む日本有数の豪雪地です。にもかかわらず、期間外・シーズンを問わず、多くの人々が国内外から訪れています。
廃校や空き家、森や水田に点在するアートをめぐりながら、里山をめぐる旅が、その地域の魅力を高め、世界に発信し、地域再生の道筋を築いていることから、地域芸術祭のパイオニアとされ、アートによる地域づくりの先進事例として、国内外から注目を集めているのです。
「大地の芸術祭」の楽しみ方
ずばり、楽しみ方は自由です。世界のアーティストが手がけた約200の常設作品に加え、会期中には新作も公開され、様々なイベントも開催されます。
ちなみに2022年には、333作品が公開となっていました。日数をかけて、作品を網羅しても良いし、SNSやガイドブックなどで情報を入手し、「これが見たい!」と、ピックアップして出かけるもよし。会期中には、イベントやパフォーマンスも展開されるので、それを目的にされる方もいるでしょう。また、地域の方々とのふれあいや、地元の食材で作られる美味しい食事に舌鼓をうつのも、「大地の芸術祭」の楽しみ方の一つです。
越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)
2021年にリニューアルオープンした美術館で、十日町市本町にあります。設計は、京都駅などを手掛けた建築家・原広司で、コンクリート打ちっぱなしの建物とガラスを多用し、豪雪地帯では珍しい半屋外の回廊をもつ印象的な建物です。
芸術祭の拠点施設として、イリヤ&エミリア・カバコフや名和晃平など、現代アートの著名な作家たちの作品を見ることができます。主に2階が常設展示場、1階に企画展示室が設けられ、シアターやワークショップスペース、飲食スペース、ショップもあるので、年間を通し、何度でも楽しめるようになっています。