松尾アナの退局は6月7日に一斉に報じられたが、今年5月のG7広島サミットの取材がひと区切りになったとされ、7月の定期異動を前に退局を決断したとみられる。退局はプライベートな理由だといい、次の仕事は未定で、フリーへの転向や民放への移籍の意向はないとのこと。早ければ今月いっぱいで退局するという。

 NHKは定期的な異動があり、大阪放送局へ単身赴任してから2年後に退局した武田真一アナなど、地方転勤後の仕事が一段落してから退局するケースは少なくない。またNHKのアナウンサーといえば、退局後は、『news zero』(日本テレビ系)のメインキャスターを務める有働由美子アナや、今年4月から『DayDay.』(同)のMCに起用された武田真一アナ、『ぽかぽか』(フジテレビ系)などの神田愛花アナのようにフリー転身が定番だったが、松尾アナは十分な実績がありながらフリーの道を選ばないようだ。

 しかし、松尾アナに限らず、近年はNHKアナが退局してもフリーアナにならないケースが増えている。2017年入局で『おはよう日本』のスポーツコーナーなどに出演していた堀菜保子アナは、今年3月いっぱいで退局したが、4月から民間シンクタンク「みずほリサーチ&テクノロジーズ」へ転職した。

 さらに、『ブラタモリ』のアシスタントや『あさイチ』の司会で知られた近江友里恵アナは2021年3月いっぱいで退局し、同年4月から三井不動産の社員に転身。抜群の安定感で『首都圏ニュース845』や『クローズアップ現代』などを担当した内多勝康アナは、NHK入局から30年となった2016年に退職し、50代で医療的ケア児の短期入所施設「もみじの家」のハウスマネージャーに転職した。