「tohko(デビュー時はトーコ)は青山学院大学在学中の98年、小室哲哉と日向大介の共同プロデュースによるシングル『BAD LUCK ON LOVE~BLUES ON LIFE~』でデビュー。この曲はオリコンチャート14位を記録し、30万枚を売り上げました。音楽チャートで10位内に入らずとも30万枚も売り上げてしまうのだから、この当時はいかにCDが売れていたかわかるでしょう。もっとも、小室ファミリーならミリオンセラーが当たり前だった時代なので、彼女のデビュー曲は成功とは言い難かった」(音楽ライター)

 小室は自身のバンド、TMN(TM NETWORK)が終了した94年前後から篠原涼子、trf、hitomi、内田有紀、H Jungle with t、globe、華原朋美、安室奈美恵といったアーティストの楽曲を多数プロデュース(作詞、作曲、編曲も併せて行うことが多かった)。

 彼らにプロデュースを受けたアーティストらは「小室ファミリー」と呼ばれ、ブームが絶頂を迎えた94~97年には小室プロデュースの楽曲がオリコンチャートの上位を埋め尽くすほどだった。

 ただ、ブームの終焉もあっという間だった。97年に入ると、プロデューサーとして契約していたエイベックスとの関係が悪化したため自身のユニット、globeの活動が一時停滞。翌98年になると、小室ファミリーからメンバーが欠けるようになる。